低価格スマートフォンを活用して、中国の農村地域に教育を普及

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

中国の人口の約70%は農村地域に住んでいる。これは、中国の学生の70%以上が農村地域に住んでいることを示しており、その数は義務教育を受ける児童の1億6000万人にあたる。スマートフォンの価格が80米ドル以下に急速に低下する今は、中国の最大人口にあたる最貧困層に教育を提供・普及させる大きな機会だ。あらゆる教育関連のアプリを搭載するスマートフォンは、彼らの学習ツールとなりうる。

2003〜2007年、中国政府は中国の農村地域(特に同国西部の貧しい各省)の基本的教育の質向上のために「the Distance Education Project for Rural Schools(DEPRS) (農村地区における遠隔教育プログラム)」を実施した。このプログラムは「これまでで世界最大級の情報通信技術(ICT)プログラム」と言われている。なぜなら、「これまでに行なわれた同様のプログラムのなかでも最大の人数を対象にしており、中国における包括的な情報改革の始まりとなった」からだ。中国政府がこのプログラムを再度実行もしくは継続するのであれば、低価格スマートフォンの役割は増すと私は思っている。

小さくて軽いスマートフォンは、教育の普及を促進するだろう。技術が向上し、ノートパソコンよりもスマートフォンの利用が増え始めている。ノートパソコンも急速に小型化・軽量化しているが、スマートフォンよりも小さくなることはない。農村地域に住む児童やその家族に、スマートフォン購入のための大規模な補助金政策を実施すれば、それは農村地域の児童に想像できないほどのメリットをもたらすだろう。

またスマートフォンは教育を大衆化する。このデバイスを使えば、いつどこでも情報や学習ツールにアクセスできるからだ。もちろん、学校に行くことにも意味があるが、学校にいる時だけに学習を制限する必要がなぜあるだろうか?農村地域の児童の多くは学校から遠く離れた所に住んでいるため、登校するだけでも長い時間がかかる。そのため、児童が効果的に集中し情報を吸収できる時間は限られている。比較すると、都会の児童は教育において大きな恩恵を受けている。農村部と比べて教師の質が高く、また教育を受ける金銭的余裕もあり、地理的にも学校に通いやすい。もし子供たちに情報の世界を探索し、学習能力を向上するアプリで遊ぶことができれば、農村地域でスマートフォンをつくるという実現可能性は模索されるべきだ。

もちろん、このような政策を行うには数多くの課題がある。おそらく最大の課題は、農村地域でもwifiやインターネットへのアクセスを可能にすることだろう。でも、不可能なことではないと思う。山の上高くにあるベトナムの農村部でインターネット接続があることに驚いたことがある。もっとシンプルな課題は、農村地域に住む児童がスマートフォンを学習ツールとして使ってくれるように教育することだろう。そうでもしないと、子供は1日中アングリーバードで遊んでしまうだろうから。

このアイデアとテーマはとても重要で、まだまだ熟考する必要がある。すべての影響・作用を入念に検討しなければならないが、国の発展途上を、スマートフォンのより独創的でインパクトのある活用方法で促進するアイデアを生み出すべきだと思う。

【via Technode】 @technodechina

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