電通ベンチャーズがクラウド最適化スマホ「Robin」の開発元Nextbitに出資

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電通(東証:4324)が運用するコーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)である電通ベンチャーズは15日、先ごろクラウド最適化スマートフォン「Robin」を発表した、サンフランシスコのスタートアップ Nextbit Systems(以下、Nextbit と略す)に出資したと発表した。なお、出資金額は明らかにされていない。これは電通ベンチャーズにとっては、8月に実施した MIT 発のロボッティクス・スタートアップ Jibo への約3.6億円の出資、NY発の要約コンテンツ自動生成プラットフォーム「Agolo」への出資(出資額非開示)に続く、3号目の出資案件となる。

Nextbit は、ユーザが意識することなく、音楽、動画、アプリ、写真などをクラウドストレージに同期できるスマートフォン「Robin」を開発し、9月1日から Kickstarter でクラウドファンディングをスタート。50万ドルの目標額に対し、現時点での調達額は、クラウドファンディング終了まで半月を残して、およそ倍額に達している。

電通ベンチャーズの投資戦略について詳細は明らかになっていないが、これまでの投資案件の共通項を見出す限り、投資ラウンドではシード〜シリーズB、世界展開が前提となる技術志向のプロダクトを持っているスタートアップということになるだろう。立ち上がり当初の CVC はディールソースを他VCとのコインベストに依存する傾向があるが、電通ベンチャーズのメンバーの動向を見る限りでは、自ら投資対象のスタートアップ発掘に世界を奔走している模様である。2013年の Aegis Group の買収後、今年に入って電通は海外の売上が日本国内のそれを上回っており Isobar をはじめ、傘下にある海外のデジタル・エージェンシーが電通ベンチャーズの情報収集に寄与している可能性も考えられる。

Nextbit にとっては、今回の資金調達は、2014年1月の Accel Partners と Google Ventures からの1,800万ドルの調達に続くものとなる。

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