モバイルアプリ向けマーケティングツールのRepro、 ジャフコ、VOYAGE VENTURES、個人投資家から総額3億円を資金調達

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モバイルアプリ向けのマーケティングツール「Repro(リプロ)」を提供しているRepro社は、ジャフコ、VOYAGE VENTURES、個人投資家らから総額3億円の第三者割当増資を実施したと発表した。

Reproは、アプリの分析からマーケティング施策までが行えるグロースハックツールだ。ユーザ行動をもとにしたファネル分析やリテンション分析などの定量分析機能と、ユーザーのアプリ内行動を動画として再現する定性分析機能をもとに、アプリの課題をすぐさま発見することができる。プッシュ通知やアプリ内メッセージ送信などのアプリ内マーケティング機能も実装するなど、アプリの定着率やコンバージョン率を高める機能をもとにアプリ開発者の開発支援を行っている。

2015年4月に正式版をリリースしてから約1年近くがたち、現在では大手ECサイトやSNS、ゲーム、ニュースメディアなど、ITを中心としたアプリに導入されているという。

「今回の調達は、開発基盤の増強や人材採用をもとにした開発機能の強化に力をいれていく。同時に、次の展開として海外展開を迅速に行いたいと考えており、海外へのテストマーケティングの実施、来年には海外拠点を設置することを視野にいれている」(代表取締役平田祐介氏)

アプリ開発者は現在は国内企業が多いが、ノンプロモーションながら海外の開発者からも利用の問い合わせが多く、現在では世界18カ国1400以上ものモバイルアプリに導入されているという。また、今回の調達をもとに、ファッションや不動産、自動車関連、人材やお見合いなどのマッチングサイトといった、非ITの分野におけるモバイルアプリのグロースハックツールの導入のためのアプローチも行っていくと平田氏は話す。

また、これまでの開発や導入実績をもとに、ツールの提供だけではない包括的なアプリ支援事業にも力をいれていく。

「アプリをリリースする企業の多くは、売上や顧客満足度、ユーザとの接点作りなどの目標をもってアプリをリリースするはず。その経営戦略をもとに、1400以上ものモバイルアプリの導入を通じて見えてきたKPIの設定やマジックナンバーの設定など、Reproの使い方含めてアプリのグロースハックをもとにしたアプリ開発のノウハウを提供していく」(平田氏)

先日には、プッシュ通知のAPIの公開を行ったRepro。これにより、アプリ以外のウェブや実店舗のチャネルをもつ事業者はそのチャネルで得た情報と連携させることで、よりユーザに合ったマーケティングを行うことができる。

「ウェブとアプリの両方を提供しているEC事業者であれば、例えばウェブで閲覧し、カートにいれて購入に至らなかったユーザに対してアプリのプッシュ通知で未購入商品があることを伝えたり、リアル店舗の情報をもとに購買情報やリアルタイムな商品情報をプッシュ通知することができる。ウェブとアプリをシームレス化することによって、チャネル横断なユーザ体験を提供することができる」(平田氏)

モバイルアプリを軸にグロースハックを提供するReproだが、今後はウェブのグロースハックツールも提供することもありえるだろう。さまざまなユーザのインターフェイスとなるデバイスや情報環境をグロースハック化するReproが、今回の調達で一気に海外に向けての準備を進めていこうとしている。

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