忘れるタイミングで通知して効率的に記憶に残すーー忘却曲線の概念を取り入れた復習アプリ「reminDO」

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reminDO

最近、久しぶりに英語の推理小説を読みました。しかも、パトリシア・コーンウェルのCSI(科学捜査班)系のストーリーで、解剖のシーンなどでは難しい専門用語だらけ。たまに辞書を引きながら完読したのですが、同じ作家の2冊目に突入しても、前作で調べたはずの単語の意味がパッとは思い出せず…。その時に理解するにとどまって、なかなか記憶に定着してくれません。

人間は100個の情報を覚えたとしても、1ヶ月後にはその5分の1にあたる20個ほどの情報しか思い出すことが出来ないのだそうです。残り80個は忘却されてしまう。これはエビングハウスの忘却曲線と呼ばれ、ただ復習するのではなく、「適切なタイミング」で復習することでしか学習内容が記憶として残らないことを示しています。

そろそろ忘れるタイミングで通知

reminDO-app reminDO-register

この効率的な復習を叶えてくれるのが、脳科学に基づいて開発される学習アプリ「reminDO(リマインドゥ)」です。今年1月末からβ版をテスト運用し、6月20日に正式リリースされました。資格取得のための勉強をしている社会人や、学生が英単語や受験勉強に活用しています。

reminDOの使い方はシンプル。まずは、記憶にとどめたい学習内容をメモ感覚で登録します。すると、それが「そろそろ脳が忘れるな」というタイミングで通知されます。具体的には、1日、3日、1週間、2週間、1ヶ月後のタイミングで復習を促してくれます。

現状は完全に無料で利用できますが、将来的には広告やプレミアム機能などでマネタイズすることを検討しているとのこと。とはいえ、しばらくはサービス改善や強化に注力していく予定です。

忘却曲線を用いた復習

reminDOを開発するのは、インターネット企業でWebサービスなどの開発に携わった後に独り立ちし、フルスタックエンジニアとして活動する中島光一さん。reminDOはもともと、学生時代に、忘却曲線を使った復習にヒントを得た中島さんが個人用ツールとして開発したものでした。

「英単語や技術用語等、大量の事柄を効率よく覚えるには、忘却曲線の概念を使った効率の良い復習が大切であることを学びました。開発した個人用ツールを使ってところ、TOEICのスコアアップや資格試験の取得にかなり効果的でした。僕のようなニーズがある人は他にもいるだろうと、今回のリリースに至りました」(reminDO 中島光一さん)

英単語や技術用語などいわゆる「学習」だけでなく、例えば、書籍に登場した印象的な名言やデータなどを記憶にとどめることにも役立つはず。reminDOは、App Storeでダウンロードできます。

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