動きの遅いインドネシア規制当局に多くの企業が業を煮やす中、Go-Jekが決済スタートアップMVCommerceを買収

Tech in Asia by Tech in Asia on 2016.11.10

Indonesia is still a largely cash-based society. New electronic payment systems are meant to change that. Photo credit: Bindalfrodo.

インドネシアの社会はいまだ現金主義である.新たな電子決済システムがそこに変化をもたらそうとしている.Photo credit: Exchanging money via Flickr by Bindalfrodo.

インドネシアの規制当局の動きが緩慢なところ、大手企業の中には法律の縛りを打ち破ろうとしているところがある。戦略の一つとして、決済関連技術にアクセスするためにスタートアップを買収することが挙げられる。

インドネシア全土で展開している配車アプリにして同国初のユニコーンである Go-Jek は、モバイル決済サービス PonselPay を保有する MVCommerce との提携に合意したと、MVCommerce の設立者兼 CEO の Hendra Sutandinata 氏は述べている。

彼は Tech in Asia に対し、「当社は、この国の金融包摂の取り組みに対する支援で強みを結び付けるために(Go-Jekと)提携しました」と話している。一方の Go-Jek はコメントを控えている。

Indonesia’s Go-Jek is best known for its motorbike-hailing service, which runs through an app. Photo credit: Go-Jek.

アプリですぐ呼べるGo-Jekは、インドネシアで最も有名なバイクタクシー配車サービスだ

インドネシアでブラックベリーメッセンジャーを運営している Emtek は、現地決済ゲートウェイ Dokuの買収で交渉中であるとテック系ブログの DailySocial で報じられている

その件について Doku の広報は Tech in Asia に対し、「当社では確認できていません」と話している。Emtek のデジタル部門を率いる Adi Sariaatmadja 氏も同様に歯切れが悪い。「いつもその噂が飛び交っています。」

法案に向けたライセンス

フィンテック系スタートアップが急に必要とされるようになった理由は、ライセンスに関係がありそうだ。

Doku および MVCommerce の両社は、インドネシア中央銀行(BI)が承認した電子マネーを発行する権限を保有している。電子マネーとは Paypal やケニアの M-PESA システムのようなものだ。

e マネー(電子マネー)は、モバイル決済と組み合わせることにより、ネットでの商品・サービスの購入支払いをシームレスかつ即座にできるようにしたい企業にとって欠かせないツールである。

現在インドネシアで e マネーの発行が認められているのは21社しかない。 そして BI はしばらく前に新たなライセンスの発行を凍結している。21社のほとんどは銀行や電話会社だ。

そのため、ライセンスを与えられた中小企業は他社にとって必需品のようになった。決済ソリューションの開発を急ぎたい大手スタートアップにとって、ライセンス保有企業の買収は最後の砦になりそうだ。

Go-Jek の PonselPay 買収により、同社の Go-Pay システムを強化できる。

BBM をモバイルコマースのプラットフォームへと開発したい Emtek もまた、サードパーティーのソリューションに依存したくなければ e マネーライセンスを持つ企業の買収に動くだろう。

凍結

インドネシアの中央銀行がライセンス交付を凍結する道を選んだ理由は、業界関係者の間で話題となっている。

他の会社が交付を待っていたところ、Espay1社のみが今年初めにライセンスを発行されたことも混乱に拍車をかけている。

インドネシアフィンテック協会の Aji Suleiman 氏は、20社ほどが申し込みを完了したものの、当局からの反応は得られていないという。

彼によると、今回の凍結は一時的なものらしい。

BI は、e マネー間のインターオペラビリティを促しています。この問題が解決されれば BI はライセンス交付手続きを再開するでしょう。多くの事業者が現れる前に、堅固なインフラをまず整備することに注力したいのだと思います。

彼は同時に、大手銀行は要求事項がそれほど多くないサービスである e 財布に対する規制草案を準備していると彼は述べている。

Aji 氏は次のように述べている。

e 財布はデータを蓄積するだけであるのに対し、e マネーは資金を蓄えておけます。ですから要件さえ満たせば e 財布のライセンスは誰でも簡単に取得できるでしょう。しかし e マネーライセンスについては、BI は慎重な行動を取って発行をコントロールしていくでしょう。

今年中央銀行の審査を唯一通過した Espay は、e コマース業界においてすでに複数の企業と提携を行っている。Espay は 昨年、小売業の巨大企業 Lippo Group から爆発的勢いをもってオンラインショッピング界に登場した MatahariMall が使用する決済ソリューションである。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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