東大生が作ったプログラミング学習「Progate」が10万ユーザーを獲得、次の成長を目指しアジアへ

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2016.11.7

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約2年前に本誌がサービス公開をお伝えしたオンラインプログラミング学習のProgateが順調に数字を伸ばしているようだ。同社代表取締役の加藤將倫氏がその状況を伝えてくれた。

サービスを開始した約4カ月後の2014年11月頃、丁度この記事を書いた後から数字に角度が付き始め、グラフの通り毎月一定数の成長率で伸びが続いている。加藤氏によれば現時点で登録ベースのユーザー数は10万人を突破しているということだった。

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利用対象は一般コンシューマー、いわゆる「toC」領域で25歳から34歳といった「現役世代」の利用率が7割と大半であるものの、創業している彼らが学生起業家であることも多いに関係あるのだろう、18歳から24歳のこれから社会デビューといった層も多く、残りの3割は彼らで占められているということだった。

ではこの数字、一体どれぐらいのものなのだろうか?

ということで加藤氏たちが開始当時に参考にしていた米Codecademyの数字を調べると、2016年1月時点で公開されている情報が約2500万人(登録ベースでは1600万人)。あちらも学生起業で Y Combinator 出身のスタートアップだが、2011年創業という点を考慮してもその差はやはりかなり大きい。

加藤氏に差を埋める策はあるのかと尋ねると国内だけでの限界については認めた上で、やはり対象とする市場を拡大する必要があると考えているようだった。

「国内だと例えば100万人とかは見えるんです。けどその上の桁を考えるとやはり難しい。さらにCodecademyのような競合が日本語化してくるとやはり被ってくる部分も出てくると思います。だから早めに海外、特に東南アジア方面の進出は考えていて、いくつかのレッスンを英語化したりテストを開始しています」(加藤氏)。

更に言えば、加藤氏は幼少期をオーストラリアで過ごした経験もあり、国境を越える嗅覚が備わっているということだったので積極的なチャレンジは多いにするべきだろう。

一方で意見が分かれるのが有料化だ。コンシューマー向けサービスで投資金を入れる類のものであれば、先行してユーザー数やダウンロード数などの数字を伸ばすことに注力するのが通例だが、Progateは早々に有料プランを提供開始している。2011年創業のCodecademyが有料化について試行錯誤していることを考えるとちょっと早すぎる気もしないわけではない。

「有料化したのは今年の4月です。確かにユーザー数を取る戦略も同意なのですが、一方でしっかりとしたビジネスによる足がかりを作りたかったというのもあります。例えばLTVなどをチェックすると、今の価格帯を保つためには期間を伸ばす必要があり、じゃあコンテンツをもっと増やそうという必要性が分かるんです」(加藤氏)。

英語圏のように数字を伸ばしやすい環境であれば投資金一辺倒で「それやれ突っ込め」でもいいかもしれないが、日本国内ではどうしても上限が見えてしまうし、日本語という壁を越えようとすると全てがリセットされる可能性も出てくる。確かに数字にブレーキがかかるのはいい話ではないが、こういう状況を踏まえた上での「オプション」としての有料化トライは決して無駄ではないはずだ。

Progateには前回の出資ラウンドで個人投資家として古川健介氏や山田進太郎氏といったコンシューマーサービスに強い起業家が参加している。

学生起業という若いチャレンジを支援する層がどんどん厚くなる中、国内の「起業エコシステム」がこのサービスを真のグローバルサービスに押し上げることができるのか、そういう視点でも興味深い事例になりつつある。

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