2月2日、今年から開始した新イベント「StartupSchool」のvol.1を開催した。応募頂いた70名の内そのほとんどが起業家か、もしくはこれから起業をするという方々で、スタートアップする障壁がかなり下がりつつあることを実感した。一方で会場の都合で40席しか用意できず、多くの方々にお断りをしてしまったことを改めてお詫びしたい。
ただ、やはり過去のイベントからも経験しているのだが、この位の人数がコミュニケーション的にも交流的にも最適と感じている。第二回目は3月上旬に予定しているのでまた期待してほしい。
1時間目:インキュベイトファンド本間氏「初回調達時のバリュー設定の現実について」
記念すべき1時間目の授業を担当していただいた本間氏はgumi、ポケラボなど成長著しい企業への支援や、最近ではEIRやインキュベイトキャンプといった独特のプログラムでこのスタートアップ界隈をサポートしているインキュベイトファンドの代表パートナー。集まった40名の起業家にスタートアップに必要なVCとのコミュニケーション方法について語ってくれた。
やはり気になったのは初回調達時の企業評価額の設定方法だ。原則論と前置きしつつ初期は3000万から7000万が一つのラインになるのではと語る。
頑張って1億のラインで調達する可能性もなきにしもあらずだが、海外で跳ね上がるシードの企業評価をそのまま鵜呑みに「スーパークールなサービスだといって5億の評価をつけられてもなかなかディールは成立しない。東京での実績で考えるとこの辺りでは」という現実を教えてくれた。
2時間目:KDDIウェブコミュニケーションズ角氏「スタートアップに最適なインフラを探すポイント」
スタートアップでインフラを気にしている創業者はおそらく彼自身が開発者である場合がほとんどなのではないだろうか。
イベント会場である起業家がこんなことを話してくれた。「サービスがテレビにでて喜んだのもつかの間、サービスが不安定になってしまって機会損失をしている」と。インフラはウェブサービスのスタートアップにとって大きな心臓部分でもある。これが落ちてしまってはビジネスが回らない。
「ブログやサイト、ウェブサービス、アプリにゲーム。それぞれに最適なインフラは存在する」ー角氏はそう語る。例えばやたらとストレージを食うサービスをビジネスモデルも定まらないままレンタルサーバーに仕込んだのではコストがかかって仕方がない。
自宅サーバーでは確かにハードディスクの価格は低いがサービスの運用に不安が残る。自宅サーバー、レンタルサーバー、VPS、クラウド。それぞれに適合したサービスタイプと使い方が存在することを説明してくれた。
3時間目:StartupDating「スタートアップが取材を受ける際に留意するポイント」
最後の時間はライターとの付き合い方として私がいつもの取材で気がついた点などをお話させて頂いた。といってもライターや記者はそれぞれの取材スタイルを持っているし、そもそも媒体が新聞なのか、ウェブなのか、雑誌なのか、テレビなのか、それだけでも当然大きく変わってくる。
共通しているのはコンスタントにそういう現場の記者とコミュニケーションを取り、彼らを自分のサービスの「ファン」にすることが重要、ということだ。
以前のイベントでブロガーやニュースメディアの記者に話してもらったポイントをこちらに再掲しておくのであわせて参考にしてもらえれば嬉しい。
最後の時間はStartupDatingのミートアップを開催した。私も多くの起業家と話をし、有意義な時間を過ごすことができた。この日、教えてもらった情報を元にいくつか記事も書かせてもらっている。3月に開催する次回もまた同様に有意義な時間としたい。
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