Tech in AsiaがインドネシアのゲームブログGameSakuを買収、アジアのメディアシーンを塗り替えるか?

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Tech in Asia は、Apps Foundry社からゲーム・ニュースサイトの GameSaku を買収した。今月に入って2回目の買い物だ。Tech in Asia の今後の戦略について考察してみた。

先週後半、デジタル・メディア・スタートアップの Tech in Asia は、シンガポールのテックブログ SGEntrepreneurs (SGE)買収したと発表した。それから一週間をおかずに、Tech in Asia はインドネシアのゲームブログ GameSaku を買収した。SGE の買収の時と同様、買収金額は明らかにされていない。

プレスリリースによれば、GameSaku は、インドネシアで最大かつ最速で成長するゲームブログの一つである。インドネシア語でモバイルゲームを取り上げており、ローンチからの16ヶ月間で月間80万ページビューを稼ぎ出すようになった。毎月の成長率は15%を超える。

今回の買収を受けて、GameSaku の創業者である Hendri Salim と Glenn Prasetya は Tech in Asia に加わり、Games in Asia の名前でゲーム分野のニュースを担当することになる。これまでの GameSaku のニュースは新サイトに統合され、我々の知る所では、Games in Asia は取材対象をPCやコンソールゲームにまで拡大し、アジアのゲームシーンを英語で取り上げることになるだろう。

興味深いことに Tech in Asia は、インドネシアの Apps Foundry 社から GameSaku を買収している。Apps Foundry 社は East Ventures の支援を受けており、Tech in Asia は East Ventures の投資先でもある。

あわせて参照されたい:Tech in Asia が Fenox Venture Capital から資金調達

SGE買収の背景は何か?

SGE と GameSaku 両社の買収を見てみると、次のようなことに気づく。

SGEntrepreneurs では、フルタイムで同ブログを書くエディター Terence Lee の意見が常に掲載されていた。2005年に創業した SGE は、恒常的なウェブ広告キャンペーンに加え、最近、リサーチレポートを販売する実験を始めていた。

(編注:SD Japan は、SGE が Tech in Asia に買収された後も、リサーチレポート事業を継続するかどうかについて独自に SGE の Gwen に確認したが、今後の詳細については決まっていないとの回答を得ている。)

メディア業界では、収入源をウェブ広告だけに頼るのは大変だ。GigaOm の寄稿者 David Churbuck がこんなことを言っている。

その種の広告の台頭によって、ウェブ広告本来の標準が、高在庫・低価格で、クリックもされず、愛されもしない広告に変化してしまった。そこにあるのは、まさに悪しき広告の典型だ。

HubSpot で、Mike Volpe は、バナー広告の平均CTR(クリック率)は0.1%で、標準的な 468×60 ピクセルのバナー広告のCTRは 0.04% だと書いている。彼は comStore の調査をもとに、ディスプレイ広告の85%をクリックするユーザは、全インターネット・ユーザの8%に過ぎないと説明している(しかも、そのクリックしているうちの何%かは、人間ではない)。CTR の低下は、それに比例して、この種の広告がもたらす効果が低下することを意味する。

すべてのメディア企業にとって、ページビューが伸びれば、広告がもたらす価値も上がる。おそらく、SGE が平価以上で販売するリサーチレポートの事業を始めたのも、そういう理由からだろう。

私の個人的な意見だが、Tech in Asia の SGE買収の主たる目的は、共同創業者の Gwen とエディターの Terence のアキュハイヤー(人員獲得を目的とした買収)である。二人とも東南アジアでは影響力のある人物だ。この二人の参加によって、Tech in Asia の編集チームやイベントには、価値あるリソースがもたらされることになる。仮に私がこの買収に金額を付けるなら、Gwen と Terence の二人の年収を合わせた金額が適当と考えるが、異論があれば甘受したい。

GameSaku とは?

Gamesaku

GameSaku の買収は、Tech in Asia が現時点ではあまり優位ではない分野に、新たに乗り出すことを意味する。SGE の買収と同じく、これは Tech in Asia の編集チームの強化につながるだろう。同時に、この買収は、同社のメディアとしての側面を見たとき、新しい広告や提携の可能性をもたらす。

なぜ、ゲーム分野は重要なのか。その答えは簡単だ。とりわけアジアでは、Garena、GREE、DeNA、gumi がアクティブだからだ。

Garena は最近、オンライン雑貨の RedMart に340万ドルを投資した。LINE は、今年の第一四半期の決算報告によれば、5,890万ドルを売り上げ、その半分はアプリ内決済からの売上だ。Tencent(騰訊)は驚くべきことに、前年比37%増の143億8,000万元を売り上げており、その多くは、同社のゲームビジネスと急成長するEコマース事業からのものだ。ここからは、ゲーム業界に失速の兆しは全く見当たらない。

GameSaku は、売上の多くをウェブ広告に依存しているようだ。また、無料提供のゲーム雑誌も発行している。いずれにせよ、SGE と GameSaku の買収は Tech in Asia の戦略的な動きであり、同社のポートフォリオに新たなデジタル資産を加えるだけでなく、編集チームを成長させる狙いもある。今回の2つの買収は、最近、Tech in Asia が Fox Venture Capital からシードBラウンド資金調達したことにより実現した。

メディア企業は、変化し続けるメディア業界に、常に順応し続ける必要がある。我々 e27 でさえ、単なるイベントやメディア運営だけでは限界があることを理解し、今日リリースした Jobs Board のように新しいプラットフォームやプロダクトを模索しているのだ。

今回の一連の買収を受けて、Tech in Asia の編集チームの総人数は、アジア全域にいるフルタイム・寄稿者を合わせて、20名近くになった。チームメンバーの増員とウェブ資産の積極的な拡大は、Tech in Asia がイグジットに向けて走り出したことを意味するのだろうか。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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