
アメリカでは処方された薬の服用の仕方に大きな問題が生じている。医師の指示に従わない患者に合併症をもたらすことも多く、この課題に対して、AdhereTechが解決に取り組んでいる。
AdhereTechが開発しているワイヤレス錠剤ボトルは、処方された薬の服用遵守率を向上させ、薬の飲み忘れや投与量の誤りによる医療側のコストや患者側のリスクを削減することを目標にしている。錠剤ボトルはワイヤレスでクラウドサービスとつながり、服用データを収集して、患者に正しく薬剤が投与されているかをリアルタイムで監視し、患者を継続的に追跡する。
AdhereTechボトルは、薬をのむ時間がくるとモバイルにテキストメッセージか電話などの手段で通知するか、あるいは錠剤ボトルのランプを点滅させて患者に知らせるようになっている。内蔵されているワイヤレスCDMAチップが少量のデータを医師に送信して、患者がいつボトルを開けたのか、薬を何錠服用したのかを記録できるようにしている。
データは機密性の高い患者情報を保護するために定められた法律「HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)」を順守するために、暗号化して送信される。AdhereTechはオープンAPIの提供も実施しており、既存のアプリとの連動も考えられそうだ。
ボトルのバッテリーは45日間ほど持続するようになっているという。医師がこのボトルを患者に渡してひと月使ってもらい、翌月また薬をもらいに医師の元に来るタイミングで充電済みのボトルと交換することで、電池の問題をクリアしようとしている。
AdhereTechは、CES 2014にて開催された「TechCrunch Hardware Battlefield」にも出場している。
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