中国・深圳で生まれたスタートアップが、ウェアラブルデバイスVigoでユーザの居眠りの撃退を目指す

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Vigoは、赤外線を通して得るユーザの目の様子からユーザが居眠りしそうなサインを判断し、必要に応じて起こしてくれるBluetooth式のヘッドセット型ウェアラブルデバイスである。起こし方には点滅ライト、耳への振動、アラームや音楽の3通りがある。

また1日を通してユーザの居眠りパターンを把握し、生活リズムを管理するためにユーザ専用のアラートレベルを提示してくれる。そして、いつコーヒー休憩を取ればいいか、最も活動的な時間帯はいつなのかなど、改善方法に関する提案もしてくれる。

「私たちは、長距離運転のドライバーや運転時の眠気に悩む一般のドライバー、授業中眠くなってしまう学生や、オフィス専門職の人々などに役立てられると考えています。それだけでなく、トラックやタクシーなど職業ドライバー、警備員、機械オペレーター、そして夜間シフトの人といったB2B分野への展開も目指しています。」

と深圳出身でVigoの共同設立者であるJason Gui(桂家勛)氏は語る。

Vigoは、開発チームがペンシルバニア大学工学部専攻の学生だった頃に卒業研究プロジェクトとして開発された。同チームにとって当初Vigoは卒業制作であったが、似たような悩みを抱えていた教授や学生らから極めて高いフィードバックが得られたため、彼らはVigoにフルタイムで関わるようになり、商業に応用していこうと決めたのだ。

「私たちはこれまで、取り組んでみたい事案の中で実際に経験しているものは何か考えていました。そして、当時学生だった私たちにとって授業中でも図書館で勉強している時でも不意に襲ってくる眠気が重大な問題であることに気付いたのです。

起きていなくてはいけないのに眠くなってしまう。だからどうやって眠気と付き合い、スケジュールを管理していくべきかわからなかったのです。そういった経緯からVigoは生まれました。」

とGui氏は語る。

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チーム

Gui氏はペンシルバニア大学工学部で機械工学を学んだが、特に電子機械工学が専門だった。そしてウォートン校で経営学も学んだ。彼はVigoでエレクトロニクスと技術面を担当している。

Drew Karabinos氏は機械工学を学び、製品デザインを専門としていたが、Vigoではデザイン・ユーザインタラクションのほか、全体的なビジョンや製品の方向性などを主な担当としている。Jonathan Kern氏は機械工学と経済学を学んだが、今では経営、オペレーションを主に担当している。

HAXLR8Rプログラムに参加するために深圳へ

VigoチームはハードウェアアクセラレータHAXLR8R(ハクセラレータ)へ加わるために中国、深圳へ向かった。HAXLR8Rはシードファンド(2万5,000米ドル)やオフィススペース、メンタリングの提供などスタートアップのアイデアが実際の製品になるよう様々な支援をしている。

このプログラムは深圳をベースとしているが、それは現地のサプライチェーンや工場のエコシステムを活用するためだ。彼らは自ら「インタラクティブな製造プロセス」と呼ぶプロセスを用い、製造可能な製品の迅速な開発を確保している。

「深圳はすごいところでした!私たちはハードウェアアクセラレータHAXLR8Rで4か月のプログラムに参加していましたが、そこはまさに世界における製造分野の中心でした。

Huaqiangbei(華強北)の中心部にあるオフィススペースが使えて、エレクトロニクス市場、ものを作る設備、迅速なプロトタイプ、多くのメンター、成功へ導いてくれるネットワークやワークショップ、さらには工場や製造拠点へのツアーや紹介がありました。

非常に素晴らしいプログラムで、このプログラムのおかげでデザインや製品を改善させるためのモノ作りとは何かをよく理解することができました。」

とGui氏は付け加えた。

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「私たちは今後確実に中国の製造ラインを活用していきます。そのためにサプライヤーや現地の製造業者とのコネクションを築き上げ、彼らの専門知識を頼る環境を整えてきました。中国にいるのは楽しいことでもありました。

私はもともと中国深圳の出身ですが(アメリカの大学に留学しましたが)、一方で、仲間である2人の共同設立者たちにとっては初めてのアジアであり、私としては、彼らに鶏の足や鴨の舌といった面白い食べ物など中国文化を紹介することはユニークな経験でした。」

資金調達と今後のプラン:「私たちはシード資金を提供してくれる投資家を求めています。」

現在、同スタートアップは商品の製造に向けてKickstarterで資金を募っている。また、中国の人々からの支援も受けられるよう中国のクラウドファンディングプラットフォームDemohour(点名時間)でもキャンペーンを行っている。

Demohourでも商品を紹介することを決定したのは、Kickstarterでは中国の人々はプロジェクトをブラウズできるだけで、国内のクレジットカード、China Unionpay(銀聯)、Alipay(支付宝)のアクセス及び使用制限のためにプロジェクトを支援することはできないからだ。

同スタートアップはVigoを79米ドルで販売する予定である。

「私たちにとってKickstarterは、最初に商品を使ってくれるアーリーアダプターを獲得するのに欠かせない手段です。というのもVigoはまだ新参で、同じようなカテゴリーの中でも唯一の商品だからです。

なので、多くの評価をいただいてアルゴリズムを改善できるよう、Vigoをもっとユーザのニーズと選好に合わせていくことが求められます。また、シードラウンドで資金を調達してチームを拡張し、商品をさらに洗練していきたいと思っています。

そしてB2B分野においても彼らのニーズに合わせて商品をカスタマイズできるよう、事業チャンスも探っていきます。トラック、バス、タクシー、物流、警備、医療、鉱業やその他重工業など、彼らのニーズに応えていけたらと思っています。」

とGui氏は語った。

【原文】