HAXのジェネラルパートナーBenjamin Joffe氏が語る、深圳でスタートアップを始めるためのヒント

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本稿は、連載「Say Hello To China’s Expat-preneurs(中国にいる海外起業家によろしく)」の一部で、中国で成長するテック市場で奮闘し成功を収めた様々な外国人設立者とテックの専門家たちにインタビューしたものである。中国で成功するには何が必要かについて、北京から深圳に至るまで、外国人設立者に今後3週間にわたって話を聞くので楽しみにしておいてほしい。@technodechinaで最新情報をフォローできるほか、連載の最新ストーリーはこちらからチェックできる。


深圳はメーカーや革新的な企業にとってあまりにも魅力が高まってきているので、ウェブ上に「メーカーのための深圳マップ」があるほどだ。メーカーがまず訪れるべき場所に HAX(かつてのHAXLR8R)がある。これはハードウェアデバイスメーカーを対象とするアクセラレータで、シードファンドのほかオフィスやメンターシップを提供している。

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ここでの自慢は90%のスタートアップが生き残っていること、クラウドファンディングの成功率100%、支援金額の平均が30万米ドルであることだ。最近、HAX は ChinaBang という、TechNodeが中国で年1回主催するセレモニーで機関投資家部門の最高位を受賞した

HAXのジェネラルパートナー Benjamin Joffe氏 は次のように述べている。

世界最高峰のエレクトロニクス産業地域の近くに位置し、メーカーの工場と協力することで多くの困難を克服しました。たくさんの起業家がやって来てコミュニティとプラットフォームが形成されましたが、これがとても役に立つのです。

最近のCisco調査によると、IoE(Internet of Everything、あらゆるモノのインターネット)の市場規模は今後10年で19兆米ドルに達するという。

あらゆるモノがインターネットに接続されつつありますが、これは大きな事業機会だと思いました。(Joffe 氏)

彼自身、海外に居住する起業家であるが、単にHAXのジェネラルパートナーにとどまらずエンジェル投資家兼+8*(プラス・エイト・スター)の設立者でもある。そして彼は現地でのイノベーションの潜在性について楽天的な見方をしている。

Huaqiangbei(訳注:華強北、深圳の繁華街の名前)市場やTaobao(淘宝)で私や友人たちが新たな電子ガジェットを見つけられるのは驚きでした。品質と創造性は確実に向上しています!(Joffe 氏)

IoTのフロー、模倣品に注意

深圳はメーカーがプロトタイプを製作するのに安くて速いソリューションを提供してくれるが、ここでは模倣品が溢れているため製品を作り上げるのには困難を伴う。深圳の中心地が廉価な製造都市というよりはイノベーションのハブになろうとしている現在、この地では人件費、生活費が上昇しているといった問題もみられる。

この市場で克服すべき課題は成功商品のバンドワゴン(ただ乗り)効果である。Joffe氏によると、「似たような」商品はよくみられるとういう。

やや安く、やや速くという方法です。このアプローチは差別化が困難になり、すべての人にとってマージンが低下するので、起業家からすれば大きな間違いだと思います。(Joffe 氏)

それでも、他の外国人設立者は現時点で中国の近くでイノベーションのプロセスを進めるのに躊躇している。

多くの人にとって中国はミステリアスなブラックボックスで、あまりにも早く動こうとして近道を行きます。 IP(知的財産権)がどこにあるのか把握しておくことはリスクを軽減する上で重要であり、またパートナーに対して適切なデューデリジェンスを行うことも同様に重要なことです。(Joffe 氏)

深圳に拠点を置く外国人起業家に求められることは?

HAXは深圳とシリコンバレーの両方に拠点を置いており、Joffe氏は、シリコンバレーと深圳における最も大きな文化的な違いの1つは、シリコンバレーが「将来へ投資する」文化であることだ。

Joffe 氏は、次のように説明する。

これは、エコシステムや新世代に再投資しているテック起業家のいくつかの世代に部分的に起因しています。この文化は、Alibaba(阿里巴巴)やTencent(騰訊)やBaidu(百度)等の新しく出現した億万長者らによって、中国でも現れ始めています。

別の問題点は、外国人起業家と現地起業家の間の繋がりがいまだ希薄なことだ。

この問題点は改善されつつあり、HAXも取り組んでいます。グローバルな成功を収めることができるであろう素晴らしいエンジニアや科学者がたくさんいます。大事なことは、専念する時間を確保すること、あなたに合った市場があることを確認すること、迅速に学ぶことです。(Joffe 氏)

<Benjamin Joffe 氏へのちょっとした質問>

1. あなたが中国に来たときに気づいた最も顕著な文化の違いは何でしたか?

私はフランス出身で中国へ移る前は日本と韓国に住んでいましたが、中国の起業活動には驚きました。あらゆる業種、あらゆる人が行っていましたから。

2. どのようにして地元のスタートアップに関わったのですか?

仲介者に会って色々なことを聞きました。最近ではスタートアップに関するイベントがたくさん開かれていて、Startup Digestの情報誌を通してイベントの広告を英語で見ることができます。

3. 中国どの点が好きなのですか?

エネルギーとスケール、そして世界の歴史の転換点にまさに私たちがいるという気分になれるところです。

4. あなたの人生におけるモットーは何ですか?

難しい質問ですね!私は小さいことに気を揉まずに、面白い生活を送りたいと思っています。「航海に出るともっとひどいことがある(worse things happen at sea!)」という英語のことわざが好きです。

【via Technode】 @technodechina

【原文】