今後5年間で機械学習が大きなイノベーションをもたらす4つの分野

本稿は、Mehrdad Fatourechi氏による VentureBeat への寄稿だ。

Mehrdad は、コンテンツ制作に携わる人の成長をサポートするツールを制作するメディア技術企業、BroadbandTV Corp(BBTV)のCTOを務めている。彼はデジタル信号処理、機械学習、パターン認識アルゴリズムに精通しており、パターン認識、機械学習、そして知的アルゴリズムに焦点を当てたジャーナルや学会論文をいくつか執筆している。以前彼は、技術・教育分野に身を置き、研究員やカナダのブリティッシュコロンビア大学の非常勤講師を務めており、IEEE Signal Processingのバンクーバー支部の共同委員長の座にも就いていた。


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via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

機械学習は黄金時代に入りつつあり、かつてはSFの世界の話であったようなことが、実現しつつある。

機械学習(ML)は、コンピューターが実例をもとに学習する方法で、人工知能(AI)を構築する上で最も有用な手段の1つだ。収集されたデータから学習するアルゴリズムの設計に始まり、多くの場合、データ量が増えるに従って賢くなる機械ができあがる。

過去5年間でML分野は飛躍的な進歩を遂げたが、その一因となるのは高速インターネット、クラウドコンピューティング、そしてスマートフォンの普及によって流通された近年のビッグデータであり、現在注目を集めている「深層学習」アルゴリズムの誕生につながった。MLの根本的な部分から派生した非常によく使われている応用の中には、NetflixやAmazonのおすすめシステム、Facebookにみられる顔認識技術、GoogleやMicrosoftなどによるEメール用スパムフィルター、そしてSiriなどの音声認識システムがある。

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どれくらい進歩するかは分からないが、確実に言えることは、この分野における過去5年間の成果は、今後5年間で目の当たりにする進歩とは比べものにならないということである。機械学習の現状を踏まえて、近い将来実現するかもしれない4つの予想を示そう。

画像認識:

画像と動画に基づいた認識テクノロジーの実現化は目前で、ユーザにとって全く新しい体験となる。深層学習のおかげで、私たちは今、コンピューターが画像もしくは最小限の外部データのみで、画像や画像内の人々・行動を高い精度で認識できるという時代にいる。さらに認識されるのは新しい写真のみではなく、デジタル化された画像や動画の履歴の一切が認識される。このテクノロジーによってこれら資産のオンライン上での保存や共有のあり方が大きく変わっていくだろう。例えばYouTubeでは、あなたが観て好感を持った部分に関連するコンテンツを、その動画の視覚的情報のみから知的に探し出してくれるようになるかもしれない。これにより私たちの手間と時間が大幅に短縮される。

ヘルスケア:

膨大な量のデータを分析・蓄積できるという機械学習の能力は、医者にとってかなりの場合必要とされるセカンドオピニオンを提供し、また病気の発見と治療に大いに導いてくれる。さらに、アクティビティトラッカーFitbitと同様、スマートウェアラブルコンピューティングデバイスと称される様々な症状を探知するパーソナル健康モニターが今後5年で普及するだろう。これらの進歩は、人間の長生きしたいという欲求を著しく加速させ、医療業界の運営が大きく前進していくことになるだろう。

旅行とコミュニケーション:

2020年までには、リアルタイム翻訳技術が本当に身近になっているかもしれない。外国の標識や文章を即時に翻訳してくれるスマホのアプリから、話す内容を会話相手の母国語に即時翻訳し、しかも話し手にはその違いがわからないような電話までが出てくるだろう。グローバル化が広がるとともに、言語の壁は近いうちに越えられるだろう。特にビジネスの場は、こうした進歩による膨大な恩恵を受けられる。GoogleやMicrosoftといった大手テクノロジー企業はすでにそのようなツールを作るために必要な作業を行っており、高価なマルチリンガル労働者の必要性を過去のものにするだろう。

広告:

MLの近年の進歩によって、数年のうちに拡張現実技術は企業の統合型ブランド戦略において当たり前の手法になるだろう。この技術を活用し、奥行き・相対的サイズ・照明・影の入れ方を的確に識別することで、広告主はシームレスに既存のコンテンツに自社の製品を配置することができるようになる。基本的に、どのような過去の動画も統合化に利用できるようになる。コンピュータービジョンテクノロジー企業のMirriadではすでにこの分野の発展で称賛を受けている(オスカーも受賞)。さまざまなオンライン動画を見ると、各企業が絶大な人気のアマチュア動画に入り込もうと努力を続けているが、この技術で可能性は革命的に広がる。

こうした分野における最近の急成長を私たちはすでに目にしているが、機械学習技術の商業化が全貌を現すのは2020年頃ではないかと思われる。私がここに挙げた予測はほんの数点に過ぎないが、機械学習新時代の到来によって、ほぼすべての分野が得られるであろう経済的恩恵は計り知れない。すでにコアの部分でMLを必要とする消費者需要は増大しており、先に述べた例はMLがもたらす可能性の氷山の一角にすぎないのだ。もし私たちの期待通りに事が進めば、機械学習の黄金期により、技術分野におけるこれからの5年は最もエキサイティングなものとなるだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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