中高生の「生きる力」を育てるーーJPXが起業体験プログラムを実施、ベンチャーキャピタリストや会計士らもサポート

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先日、本誌では代表の年齢が18歳であるスタートアップを紹介した。若ければ良いというわけではないが、早いうちに挑戦し、失敗する経験を積むことが良いとされるスタートアップにおいて、若いうちからチャレンジすることには価値がある。

だが、中高生の時期で「起業」に触れられる機会は多くはない。まず知らなくては起業しようという考えも浮かんでこない。起業とはどういうことなのか、それを中高生が体験できるプログラムが実施された。

昨年、日本取引所グループ(JPX)は、「JPX起業体験プログラム2014」を開催。これはベンチャーキャピタリストや公認会計士らのサポートを受けながら、30名の中高生が起業を擬似体験するというプログラムだ。

体験プログラムでは、実施するビジネスは模擬店の出店を行う株式会社を擬似的に設立・経営する。擬似的に会社の立ち上げと経営を行うという体験を通じて、自ら学び・自ら考える力などの「生きる力」を育むことを目的としている。以下はプログラムの様子を映像にしたもの。

中高生たちが起業を体験

中高生の拘束時間は合計5日、40時間ほど。この時間の中で、基礎知識のインプット、模擬会社の設立、出店する内容、実際に出店し、決算まで体験する。

参加している中高生は4つのグループに分かれ、1000円ずつ出しあって会社の設立を行い、キャピタリストから投資を受ける。お祭りに出店し、売上や利益を計算し、決算を行い、配当を決める。出資や決算の部分については、ベンチャーキャピタリストや公認会計士がボランティアで関わった。

ビジネスプランを話合う中高生
ビジネスプランを話合う中高生
考えたプランを発表している様子
考えたプランを発表している様子
お祭りで出店
お祭りで出店

プログラムを実施してみて、JPXの人々は、起業についての基本的なことは、中学生でも理解はできることがわかったという。参加した中高生からも、「楽しかった」「勉強になりました」といったポジティブな反応が得られ、個々の挑戦の中で成長した学生たちが非常に多かったそうだ。

起業体験プログラムを全国各地に広げる

JPXはこのプログラムの提供を通じて、「起業家を生み出そう」とは考えていない。だが、起業を擬似的にでも体験することで、中高生の成長につながればと考えている。2014年が最初の実施だったこのプログラムは、今年から日本取引所グループのCSR活動の一環として「JPX起業体験プログラム推進委員会」が、学校や地域とともに実践していく予定となっている。

各地域で担い手となり得るのは、自治体、学校、商工会議所、地域の企業など様々。地域も起業家、もしくは起業家マインドを持った人材を必要としている。少しでもそういった人材を生み出すことにつながるような、こうした取り組みが各地域に広がることには価値があるはずだ。

JPXは今月29日に、ベンチャーの創業・成長の支援を行っているインクルージョンジャパンと共に、イベントを開催する。起業体験プログラムに参加した中高生も交え、これからの時代にどんな「生きる力」が必要か、これからの世代はそれをいかにして身につけるべきか、周囲の大人はそれをどのようにサポートできるかなどについて、大人も子供も参加して語り合うという内容だ。

起業体験プログラムがどのようなものだったのか、こうした取り組みに関心がある人は、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

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