世界に吹くO2Oの熱い風——日本・中国・韓国のO2O市場を比べてみた

by beSUCCESS beSUCCESS on 2015.5.8

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世界中のスマートフォン加入者が19億人を記録するなど、スマートフォンの普及率が高まり、最近では、全世界的にO2O(Online-To-Offline)の熱風が吹いている。特に、O2O市場は日本と中国で急速に成長しており、モバイルショッピング利用率が43%に達する韓国は、位置情報ベースのO2Oマーケティングなどを筆頭に、市場が盛り上がっている。

<韓国> 国内初のビーコン商用化サービス「Yap(얍)」など、位置情報ベースのO2Oマーケティングが活発に

KT経済経営研究所によると、韓国の昨年の O2O 市場は15兆ウォン規模で、最近ビーコンとシンプル決済技術が発展し、市場が急成長している。ビーコンは、O2O サービスの主要な技術で半径50〜70mの範囲内にあるユーザの位置を見つけ、メッセージ送信、モバイル決済などを可能にするスマートフォンの近距離通信技術である。

韓国では、昨年6月に、国内初のビーコンを商用化したサービスである Yap がリリースされ、関連技術を活用した位置情報ベースの O2O 分野が注目されている。ビーコン技術を活用した Yap は、ユーザがアプリを立ち上げていなくても、現在の場所で受けられる情報とメリットをポップアップで知らせるサービスで、クーポン割引はもちろん、モバイルスタンプの獲得、会員証や支払の機能を併せ持つワンストップ・サービスを提供している。

Yap は独自のビーコン技術である「PopCorn(팝콘)」を前面に打ち出し、ビーコンベースのO2O市場を掌握しつつある。特に特徴的なのは、店のドアを開けて入るだけで受信できるメッセージと、店頭周辺の人に送るメッセージを分けて送信できる点だ。Yap の PopCorn は、Bluetooth と高周波を組み合わせたハイブリッド方式のビーコンであるため、このような使い分けができる。Yap 以外のビーコンサービスが指摘受けてきた、迷惑メッセージの問題点を克服しており評価が高い。

現在、Starbucks のモバイルお取り寄せサービス「Siren Order」(以下、ビデオ参照)に PopCorn が対応しており、韓国の大手コンビニチェーン CU も、PopCorn  を活用した「PopCorn クーポン」を提供している。このほかにも、デパート、コンビニエンスストアなどの流通業者はもちろん、病院、大学、野球場などもビーコンを活用した位置情報ベースのO2Oマーケティングを続々と始めるなど、市場の活性化が期待されている。

<中国> 強大な決済システムとメッセージアプリを持つ「IT恐竜」主導で O2O 市場が急成長

2012年時点で、O2O市場規模が986億8,000万元(約1.9兆円)と推算されている中国は、ITの恐竜と呼ばれる「BAT」(Baidu=百度、Alibaba=阿里巴巴、Tencent=騰訊)が市場の成長を主導している。

Eコマース企業である Alibaba は中国最大の決済システムである Alipay(支付宝)と共に O2O 市場を先取りした。中国の代表的なインターネットポータル Tencent も2013年9月、6億人以上の加入者がいるモバイルメッセージアプリ WeChat(微信)でO2O市場に進出、さまざまな分野の企業との提携により領域を広げている。

特に、WeChat は活発なアフィリエイト・マーケティングで O2O サービス領域を増やしている。王府井百貨(Wangfujing Department Store)提携し、商品をバーコード・スキャンするだけで販売プラットフォームに接続され、すぐに商品を注文できる「WeChat Shopping Project」を発表した。この他、マクドナルドや銀泰百貨(Intime Retail)と提携し、WeChat アカウントでオンラインショッピングできる機能を提供している。

<日本> メッセージアプリを活用した O2O、10万人を集めたコンビニ半額クーポンキャンペーン

野村総合研究所(NRI)によると、2011年現在、日本のO2O市場規模は24兆ウォン(約2.6兆円)で、B2Cコマース市場が8.8兆ウォン(9,600億円)であることを勘案すると、比較的大きな規模であることが推測できる。特に旅行や交通、食品業界でO2O市場が活発化している。

日本のトップ携帯電話キャリアである NTT ドコモが運営する O2O サービス「ショッぷらっと」は、スマートフォンの位置情報を活用してユーザに近くにある店舗の具体的な情報、利用者の年齢や性別を考慮した最適の店のお勧め、割引クーポン、ポイントを提供する。

特に、最近では、LINE のようなメッセージアプリの人気に後押しされて、「MIM」を活用したO2O方式が注目されている。MIM とはMobile Instant Messaging の略で、メッセージアプリ提供企業やO2O企業が提携し、加入者に割引クーポンなどを伝送するしくみのことだ。最近、LINE は、日本のコンビニエンスストア「ローソン」の半額クーポンを150万​​人の加入者に送信、3日間で約10万人が店舗に訪れ O2O サービスの威力を証明した。

Yap 副社長のアン・ギウン(안기웅)氏は、次のようにコメントしている。

世界的にO2O市場の競争が激しくなっており、アジア圏では、スマートフォンが普及した韓国・中国・日本が市場をリードしている。今年2月、Yap はベトナムに進出しており、これを皮切りに、中国・日本・アメリカなどの主要なプラットフォーム事業者とサービス連携を準備している。世界O2O市場のパラダイムをリードすることも可能だろう。

Yap PopCorn
Yap PopCorn

【原文】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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