中国のフードデリバリー最大手Ele.me(餓了麼)が6億3,000万米ドルを調達、評価額は30億米ドルに

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金曜日、中国のフードデリバリーサービス最大手Ele.me(餓了麼)は、CITIC Capital(中信資本)とスーパーマーケットチェーンのHualian(華連)が率いた資金調達ラウンドで6億3000万米ドルを調達したことを明らかにした(編集部注:原文掲載8月31日)。同社の評価額は30億米ドル以上となり、これまでの調達額の総額は驚異的な11億米ドルとなった。

このラウンドにはTencent(騰訊)、JD(京東商城)、Sequoia Capitalといった既存の投資家とChina Media Capital(華人文化産業投資基金)とGopher Asset(歌斐資産)の新規投資家らが参画した。

同社は各投資家の出資金額について明らかにしなかったが、Hualianからは9000万米ドルを調達したと発表した。今後、中国国内において食品配達のより早いサービスができるようオフライン資源を活用する予定だ。

2009年に学生起業プロジェクトとして設立されたEle.meは、近年、中国のO2O業界ブームと並んで実質成長を遂げた。今回の資金調達のニュースと共に、インパクトのある数値も公表している。2015年7月の時点で、これまで1万人以上の従業員を抱え、4000万人以上の利用者にサービスを提供しており、国内260都市30万の飲食店と提携している。そして、一日当たりの取引額は6000万元(約940万ドル)にのぼり、その98%はモバイルユーザによるものだ。

設立者でありCEOであるZhang Xuhao(張旭豪)氏は、この資金をさらに洗練された取引とデリバリープラットフォームの構築、またユーザエクスペリエンスの向上のために活用していくと述べた。今後、より効果的なデリバリープラットフォームを築くために安定した資金のサポートが必要になる。そのための投資ラウンドをさらに実施することも示唆した。

中国のオンラインフードデリバリー分野では、様々なプレイヤーが入り交じっており混戦している状況だ。インターネット大手Baidu(百度)、Tencent(騰訊) 、Alibaba(阿里巴巴)をはじめ、中堅ではDianping(大衆点評)、Meituan(美団)、バーティカル・スタートアップのLine0(零号線)、Waimaichaoren(外売超人)、Daojia(到家)、Meican(美餐)、Dianwoba(点我吧)などである。こうした成長市場は、資本を投資したいと躍起になっている資本家を引き込んでいる状態だ。

しかし、熾烈な競争によってプレイヤーらは多額の資金を注ぎ込み、ますます多くの市場シェアを奪い合うという市場になっている。もちろん、投資は企業がさらにクーポンや割引などを配布してユーザを引き付ける助けにはなるが、どの企業も資金が潤沢にある場合は、より良いユーザエクスペリエンスでサービスを差別化する必要が出てくるだろう。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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