Tencent が350万ドルのシードファンドをローンチ、南アフリカの中小企業のWeChat上の販売活動を支援

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南アフリカでピアツーピアのモバイル財布サービスをローンチしたわずか2週間後、Tencentは火曜日、新たに350万米ドルのシードステージファンドを立ち上げることを発表した(編集部注:原文掲載12月7日)。ファンドは、中小企業やスタートアップが人気のモバイルメッセージングアプリWeChatを使って同国で商品やサービスを販売することを支援することを目的としている。

各投資案件ごとに予測される金額などの詳細は明らかにされていない。

WeChatはすでに約6億人のユーザに利用されており、そのうち2億人はアカウントにクレジットカードを登録している。配車サービスや食品のデリバリーなど、WeChatのオンラインツーオフライン(O2O)はほぼ中国市場限定だったが、Tencentは明らかに国際市場への進出に意欲的だ。

実際、Tencentが国外での取引にモバイル決済を開始したのは先月が初めてだった。南アフリカでのWeChatモバイル財布のローンチは中国以外では初めての試みだったわけだ。

「この資金は、WeChatのプラットフォームを使って迅速な市場アクセスを手助けすることでテック主導の企業を支援するのに活用されるでしょう」とTencentはブログの中でコメントしている。

「最近、PWCとSilicon Capeによって行われた新興企業の調査によると、テック主導の企業にとって成長を妨げる最大の要因の1つは市場へのアクセスでした。」

WeChat AfricaのトップBrett Loubser 氏は、Tencentによる支援は「Naspers全体の技術統合及びコミュニケーション戦略の安定化とその他の適したチャネル」を含むと発言した。Naspersは南アフリカ最大のインターネット・メディアグループであり、さまざまな企業向けeコマースを提供している。

これに加え、Tencentは「戦略的に合うモデルを持ち、プラットフォーム力と市場での立ち位置をはっきりと示すスタートアップとの統合により注力しています。」私は、中国に限らずすでにWeChatを使っている企業を以前調査したことがある。

今回の新たなシードファンドに関連して、Tencentは何もかも全て単独で運営していく計画はない。その代わりに同社はテック系の戦略計画企業のBatstoneに依頼して、可能な取引の調達・調整をすることになるだろう(申し込みの専用ページはこちらから。BatstoneとTencentは2016年1月18日からピッチを受け入れる)。

来年から多くの南アフリカの企業がWeChatで商品・サービスを販売するのを目にすることになるだろう。ただし今のところ、全ての企業が必ずしもWeChatでの販売体験に満足しているわけではない

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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