サムライインキュベートが設立されたのが2008年。同社が拠点を東京・天王洲アイルの Samurai Startup Island に拠点を移して以降、4年半にわたり、ディレクターとして同社のインキュベーション活動やプログラム運営にきたのが両角将太(もろずみ・しょうた)氏だ。彼は学生時代からブログ「Entrepreneurs’ Mind」のインタビューを通じてスタートアップ・シーンに関わりはじめ、社会人デビュー後も、その人生の多くを起業家の軌跡を追いかけるのに費やしている。既報の通り、彼は今年1月にサムライインキュベートを退社、次なる進路へと歩み始めていた。
そして今日4月4日、両角氏は自らのスタートアップ・ファンド「F Ventures」の組成を発表した。ファンドの規模は5億円で、今後約一年をかけて LP 10社程度から出資を募る予定。
「F Ventures」の「F」は彼の生誕の地である福岡に由来しており、同ファンドは福岡出身の起業家、将来的に福岡に拠点を開設するスタートアップ、福岡と関係が深いアジアのスタートアップに、ワンショット500〜1,500万円程度の規模でシードラウンド投資に参加していく計画だ。近日中にも日本国内のスタートアップ2社
、韓国のスタートアップ数社に出資することが決定している。
サムライインキュベートの〝「できるできないか」ではなく「やるかやらないか」〟の社是が、両角氏ほど身体に染み付いている人物はいないだろう。両角氏は、経験や知識よりも行動力を生かし、スタートアップ向けの広報活動のハンズオン支援、プログラミングスクールとの提携やハッカソンの開催による IT 人材の教育と創出などに注力していくという。
両角氏は当面、1ヶ月の半分を East Ventures の東大駒場オフィス、残りの半分を福岡の Startup Cafe を拠点に活動する計画だ。また、ナインティナインやロンドンブーツ1号2号の元マネージャーで、プロデューサー育成会社 QREATOR AGENT 代表の佐藤詳悟氏がアドバイザーとして参加し、投資案件の発掘や起業家支援に協力する。
<参考文献>
- 「20代はあらゆるムチャぶりを打ち返す!」サムライインキュベート・両角将太の情熱 (Huffington Post)
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