大学生2人のスタートアップ、ザノンが学生限定SNS「カレッジーノ」をサイバーエージェントグループのハシゴに事業譲渡

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ザノン代表取締役の江澤拓宣氏
ザノン代表取締役の江澤拓宣氏

学生限定SNS「カレッジーノ」を運営するザノンが、同サービスをハシゴへと事業譲渡する。

ザノンは、学生2人によって運営されているスタートアップだ。ザノン代表取締役の江澤拓宣氏に、事業譲渡の経緯について、話を伺った。

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今回、ハシゴへと事業譲渡される「カレッジーノ」は、学生に限定したSNSサービス。元々、2015年1月に学生向けメディア「カレッジーノ」として活動を開始。就活、インターン、留学、学生起業などのテーマで情報を発信していた。

メディアだけではスケールが難しいと感じた彼らは、2015年12月にSNSへとサービスをシフト。「カレッジーノ」は、フォロー機能やニュースへのコメント機能などを備えたコミュニティとなった。現在、ウェブ版とアプリ版でサービスが提供されている。

SNSとは言いながらも、サービスの体験としては「NewsPicks」のような印象に近い。「NewsPicks」との違いは、「カレッジーノ」は編集部を持っていない点だろう。学生の視点で様々なトピックがコメントと共に投稿されている。

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江澤氏「ソーシャルメディアやイベント等を通じて、すごい社会人の話に学生も触れられるようになりました。ですが、社会人の話は学生からは距離が遠く、なかなかしっくりきません。一方で、学生の話はなかなか触れる機会がない。いろんな意見を持っている学生が、全国には数多く存在しています。「こんな学生がいたんだ」ということに、学生に知って欲しかったんです」

と江澤氏はサービスを立ち上げた経緯について語る。SNSの提供開始から数ヶ月で、コアユーザが定着し、ユーザ主体のオフ会も各地で開催されるようになった。「グロースのフェーズに入った」と江澤氏は考えたという。

江澤氏「学生がユーザのサービスは、学生が主体となって運営することに価値があります。ただ、僕たちが学生でいられる時間は限られていますし、広げていくにはリソースが限られている。そのため、学生がいて、リソースのあるところにイグジットしないといけないと考えていました」

何社かと話をしている中で、最もビジョンが一致したのがサイバーエージェントグループのハシゴだった。ハシゴは、2014年11月に学生向けインターンシップを専門に行う事業子会社として設立されている。学生が主体となる同社であれば、たしかに「カレッジーノ」と相性はいいだろう。

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「カレッジーノ」を事業譲渡したザノンのメンバーは、また近々新たなサービスの開発に着手するという。「次のSNSを作りたい」、そう江澤氏は語っていた。

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