
建設業向けに工事現場の記録写真業務を効率化する「Photoruction」を提供する CONCORE’S(コンコアーズ)は2月13日、BASEの現取締役 CTO で、モバツイなどの開発者、起業家としても知られる藤川真一氏が技術顧問に就任したと発表した。
同社は昨年11月から提供中のベータ版サービスに画像認識技術等を活用することで業務範囲を拡大し、建設現場の生産性を効率化するプラットフォーム構築に取り組みたいとしている。Photoruction については先日取材したこちらの記事を参照されたい。
藤川氏はメーカーやウェブ制作などを経験した後の2006年に paperboy&co.(現 GMOペパボ)に参加。ショッピングサービス開発などに携わりつつ、当時、日本でも利用が始まりつつあった Twitter のフィーチャーフォン向けクライアント「モバツイ」を個人で開発し、運営会社を創業するなど起業家としての顔も持ち合わせる人物。2014年からはインスタントコマース「BASE」CTO に就任している。
藤川氏と CONCORE’S 代表取締役の中島貴春氏は起業家育成プログラムで知り合い、また、大学も同じであったことから意気投合したということだった。
「建築の大企業を出てチャレンジするという流れがとても興味深かったのと、前回の京都の IVS ローンチパッドで4位入賞と想像以上に順調にきているのをみて話をしたのがきっかけです。
個人的に理系中堅大学の新卒はとても真面目な子が多くて、既存の大企業や SIer に入社する流れがまだまだ主流だと思っています。ただ、そういう人たちでもネット業界に目を向きたくなるような成功事例が必要だと思っていて、その意味においても中島さんには成功して欲しいと考えています」(藤川氏)。
やや気になったのが現在、フル稼働中の BASE との棲み分けだ。
「基本 CONCORE’S とはリモートで関わります。Slack を通じて連絡を取りながら、github でリアルタイムのソースコードを追いかけられる状態というイマドキの技術顧問の関わり合い方でアドバイスをしていこうと思っています。多分、渋谷にオフィスを構えるんじゃないかと思うので、いつでも行けますしね」(藤川氏)。
国内のスタートアップエコシステムを考える上で技術者の力は本当に重要だ。さらに技術だけでなく、スタートアップという特殊環境での経営判断はやはり経験したものでなければなかなか伝えられない。こういった経験値のシェアが広がることで国内エコシステムの厚みが増すことも期待したい。
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