Apple、中国のアプリストアでVPNアプリを配信停止

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今年になって、中国におけるインターネットの自由の現実は厳しさを増している。1月に、新しい規制により認可を受けた VPN だけが中国で使用できることに決定され、中国のほとんどの既存 VPN サービスが非合法になってしまった。7月14日に Waldorf Astoria Beijing ホテル(北京華爾道夫酒店)が「法的問題のため」として宿泊客向け VPN サービスの提供を停止した際には、中国における国際コミュニティに衝撃が走った。7月29日に Apple が 、中国の法律に準拠していない VPN サービスの中国 App Store での配信を停止すると発表すると、再び同国に衝撃が走った。

大手 VPN プロバイダのほとんどがすでに中国 App Store から消されてしまっている。この措置の影響を受けた ExpressVPN は Apple の行動を「残念なこと」と非難するブログ記事を投稿した。中国国内にいるユーザは、海外 のApp Store アカウントから VPN アプリをダウンロードすることがまだできるが、中国国外の請求先住所が必要になる。

今秋開催予定の中国共産党第19回全国代表大会が近づく中での Apple の発表となったが、昨今のネット検閲強化の動向を示すものと考えられる、とロイターは報じている。Apple は中国におけるローカリゼーションの取り組みの中で中国の決定を進んで遵守する姿勢を見せたと言える。中国の新たな法律では、企業は顧客データを中国国内に保管することを厳格に定めており、Apple は7月12日に贵州の南西部に国内で最初のデータセンターを開設すると発表した。7月18日には、Apple は新たに大中華圏をまとめるトップの役職を新設し指名している。これは巨人 Apple が中国のスマートフォンメーカーとの競争で徐々に市場を奪われつつある中、一度に成長を活性化することを狙ったものだ。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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