ビール輸入や症例SNS、口コミ収集や日程調整など——Code RepublicがDemoDay開催、3期生の4社がプログラムの成果を発表

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East VenturesとYJキャピタルの合同プロジェクト「Code Republic(コードリパブリック)」は11月2日、3度目となる成果発表会(DemoDay)を都内で開催した。3期生を含めて同プログラムの卒業生は10社となる。

2016年4月から開始されたCode Republicのプログラムでは3カ月間のメンタリングで進捗管理や事業のフィードバックなどを実施、隔週で著名起業家などとのディナーミーティングを受けることができる。2017年5月には年2回の採択方式から常時採択方式へと変更があり、随時応募を受け付けてプログラムを受けられるようになった。資金提供スキームは固定で700万円、株式の7%をプログラム側が取得する。

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EastVenture代表の衛藤バタラ氏

以下、7月から9月にプログラムを受けた第3期生の4社と卒業生のサークルインが登壇したサービスを紹介する。

世界のクラフトビールに出会えるアプリ「Coaster」

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Coasterはアプリからクラフトビールを注文できるアプリ。今世界で人気のお酒を動画や画像でチェックすることが可能で実際に飲みたい!とユーザーが思ったものには投票ができる。投票は集計され、ニーズが高いものに関しては同社が輸入を実施する。

注文を依頼した自宅だけでなく公園や建物といった好きな場所までクラフトビールを届けてもらえる。アカウント登録なく名前・電話番号・生年月日のみで依頼できるのが特徴だ。現在の配達可能エリアは都内を中心に渋谷、新宿、 目黒、千代田、中央、港区。実際ユーザーの71%がリピーターで平均購入単価は2000円〜4000円。

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日本ではニーズをうまく測れないため、輸出のリスクがとれずにクラフトビールを輸入できないといった背景からクラフトビールの人気ブランドは約1%しか手に入らないという。同社は今後ニーズを正確に測り、低リスクで海外のブルワリーに交渉や取引をすすめられるプラットフォームを目指す。ワインやウイスキーといった海外の嗜好品にもプラットフォームを横展開していく。

歯科医療者向け症例SNSの「Caseclip」 by medic

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2017年10月にα版をローンチした「Caseclip」は歯科医療者向けの症例共有サービス。歯科医師・衛生士・技工士の資格を保持しているユーザーのみが利用できる。事例やナレッジを共有することで歯科医療者の疑問や新しい症例の発見を促す。

同社によれば症例の99%は医師のオフィスやPCに眠っており、従来の症例報告に多くのコストがかかるといった理由から気軽に共有ができない仕組みになっている。これらを最短60秒で投稿できるプラットフォーム化することで、医師の学習に役立てるほか新人教育やスタディーグループでの活用を実施する。

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症例写真が一覧で見られる同サービス

また患者保護などセキュリティ面での強化も進めており、限定公開機能や二段階認証などの開発をすすめる。今後は約30万人の歯科医療従事者を対象に、医療者IDと症例を紐づけ医療者の技術を可視化する仕組みなどを構築していく。歯科医療のみならず医療業界全体も視野に入れている。

日程調整アシスタントの「waaq」

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日程調整アシスタント「waaq」はAI等のシステムを活用し、CCに該当アドレスを追加するだけで自動的に日程提案から決定までを実施する。メール文章から曜日や時間を読み取り、カレンダーからスケジュールを調整。提案が取引先からきた場合などもメール内の情報から自動で調整が可能だ。

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同サービスは市場の中で低コストかつクオリティの高いサービスの実現を目指す。現在はβ版をリリースしており、システムが判断できない箇所は人員でのサポートを実施することでサービスの質を担保している。今後はチャットサービスや音声認識への対応、多言語化を目指しており、日程調整における時間・場所・移動の最適化を推進する。

店舗向け口コミマネジメントサービス「coco」

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「coco」は店舗向けの口コミマネジメントサービス。良いレビューが見つからない、集まらないといった店舗が抱える問題を解決する。

店舗を利用したお客さんの名前と電話番号の情報を同サービス上からいれると口コミ依頼のSMSを送信することができる。このSMS内のリンクから口コミを記入してもらうというシンプルな仕組みだ。実際にテスト導入を実施した治療院では3カ月で26件の口コミを収集し、新規予約10件を獲得した。店員ごとの評価なども収集が可能だ。

3か月で21店舗の導入を獲得しており、そのうちの一部はマネタイズも完了している。今後は口コミが少ないジャンルの店舗サービスに対して1〜3万円のサービスを提供するほか、接客マネジメントサービスとしてグロースしていく方向性だ。

以下卒業生のサークルインも事業をすすめる上での課題や現状のサービスについて発表していた。

国際物流の作業効率化サービス「shippio

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同プログラム第1期生のサークルインは国際物流に特化した作業効率化サービス「shippio」を運営している。OCRと機械学習による書類の自動生成のほか、見積もりやブッキング、出荷手続きなどの一連の流れをプラットフォームで一連管理する。三井物産出身の代表取締役 佐藤孝徳氏の実体験をもとにつくられた同サービスは電話やメール、ファックスといった既存ツールの効率化を目指す。

B Dash Camp 2017 Summer in Sapporoのピッチアリーナでは優勝を獲得しており、その後1社約100万円の年間契約を締結。今後も70社のパイプラインの開拓をすすめる。

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