2017年に米国テックジャイアントが買収した欧州スタートアップ 17選

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Photo by Susan Yin on Unsplash

アマゾンがホールフーズを137億ドルで、IntelがMobileyeを153億ドルで買収するなど、今年も多くの買収があった。

米大手テック企業は、テクノロジーと人材を求めて欧州までやってきた。以下に、その17の買収ディールを挙げて振り返ってみたい。

アップル

1. Beddit (フィンランド)

5月、アップルはフィンランドの睡眠トラッキングハードウェア・ソフトウェアスタートアップのBedditを買収。買収以前から、アップルはBedditの睡眠モニターを自社ストア上で販売していた。

アップルがBedditのテクノロジーを用いて何をするのかはまだ定かではないが、その睡眠トラッキングテクノロジーをApple Watchに活用するか、もしくは完全に新しいハードウェアを開発する可能性がある。

Image Credit: Beddit

2. SensoMotoric Instruments (ドイツ)

6月、アップルはドイツのアイトラッキングソフトウェア企業SensoMotoric Instrumentsを買収した。ディールの詳細は公表されていないが、その回答形式からして買収のディールが交わされたのはほぼ確実だ。

SensoMotoric Instrumentsは、拡張現実から自動車内テクノロジーに関する製品に至るまで、様々なアイトラッキング製品を開発してきたことで知られている。

3. Regaind (フランス)

9月、TechCrunchはアップルがRegainedをひっそりと買収したことを報道した。画像から「重要なインサイト」を抽出するコンピュータビジョンのAPIを開発するフランスのスタートアップで、開発者が写真を分析、自動でカテゴライズする際の支援をする。

4. Shazam (UK)

音楽認識テクノロジー分野では地位を確立しているロンドンのShazamは、今月はじめにアップルに買収された。Apple Music関連のサービスに関係していること以外には、アップルの買収後の意図はほとんど明かされていない。

また、アップルはShazamを4億ドルで買収したと報道されており、その額は数年前に予測されていたIPOの額を大きく下回るもので、Shazamのこれまでの苦戦がうかがえる。

フェイスブック

5. Fayteq (ドイツ)

8月、フェイスブックはドイツのコンピュータビジョンスタートアップのFayteqを買収した。Fayteqは動画内のオブジェクトをトラッキングする技術を開発する。

アルファベット・グーグル

6. Limes Audio (スウェーデン)

1月、創業から10年のスウェーデンのスタートアップLimes Audioを買収することを発表した。ボイスコミュニケーションシステム上での音声の改良に特化しているスタートアップだ。

非常に分かりやすい取り引きだった。グーグルはHangoutsと法人向けのChromebox for Meetingsの改良を望んでいたため、そのためにLimes Audioを買収したのだ。

7. AIMatter (ベラルーシ)

8月、グーグルはベラルーシまで赴き、AIMatterを買収した。ニューラルネットワークを使ってリアルタイムで画像と動画を改造するアプリFabbyを開発しているスタートアップだ。

今年の1月には、グーグルのSundar Pichai CEOは、今後の同社の成長においてAR、VR、クラウドが鍵となると同時に「AIファースト」の企業になると言及している。

マイクロソフト

マイクロソフトによる今年の欧州スタートアップの買収は1件のみであるが、イスラエルではHexaditeとCloudynを買収している。

8. Simplygon (スウェーデン)

マイクロソフトは、ゲームスタジオが3Dコンテンツを改良する際に使用するソフトウェアSimplygonを開発するスウェーデンのスタートアップ Donya Labsを買収した。

この買収のニュースの少し前には、同社はユーザーが3Dのデジタルプロパティの開発と編集の際に使うPaint 3Dをローンチしている。

Image Credit: Simplygon

アマゾン

9. GameSparks (アイルランド)

7月、アマゾンはアイルランドのGameSparksを買収。ゲーム開発者がゲームの背景をつくる際に利用できるクラウドベースのプラットフォームを開発しているスタートアップだ。

GameSparksはすでに、アマゾンのデータセンターを利用するゲーム開発者をターゲットにしており、今回の買収はアマゾンが今後1000億ドルマーケットといわれるデジタルゲーム市場を強化したい意図を表している。

10. Goo Technologies (スウェーデン)

純粋な買収とはいえないが、一応付け加えておきたい。アマゾンは破産したスウェーデンのスタートアップ Goo Technologiesの資産を買い、3D、AR、VRの経験をつくる際に使用するブラウザベースのツールSumerianのローンチの際に活用したとみられる。

Snap

11. Zenly (フランス)

Snapchatの親会社Snapはフランスに赴き、同社史上最大額2億1300万ドルでソーシャルマッピングアプリZenlyを買収した。この件は、多くの人が見るとZenlyのクローンと気づく Snap MapをSnapがローンチした際に明らかになった。

Snap Mapというのは、簡単にいうと友達が世界のどこにいるかが分かるアプリだ。地図をズームイン・アウトすると、友達がどこにいて何をしているのかが分かり、ユーザーは自分の位置を友達とシェアすることができる。

12. Strong.codes (スイス)

7月、SnapはStrong.codesというスイスのスタートアップを買収した。リバースエンジニアリングによるコードを防ぎ、ライバルがアプリやウェブサイトのコピーをしにくくするツールを開発する。

FacebookはSnapの機能を長らくコピーしてきたが、今回の買収がStrong.codesの人材を買収するための決断であるのかは明らかではない。

その他

13. Wercker (オランダ)

4月、データベース技術大手オラクルは、コードテストと実装を自動化する技術を開発するオランダのWerckerを買収した。

14. Vector Watch (U.K./ルーマニア)

フィットネスウェアラブルのFitbitは1月、UK・ルーマニアのスマートウォッチ企業Vector Watchを買収した。この買収の少し前には、クローズしたスマートウォッチ企業PebbleをFitbitは買収している。

15. Momondo (デンマーク/U.K.)

旅行検索大手のPricelineは、デンマークとUKの旅行検索プラットフォームMomondoを5億5000万ドルで買収した。この買収は基本的に、Pricelineが欧州でのプレゼンスを高める戦略の一つだ。

トレンド

今回はアメリカの大手テック企業による欧州のスタートアップ買収例を集めてみたが、このリストを見ると現時点でのホットなテックトレンド、そして需要の高いスキルが分かる。

コンピュータビジョンが大きなトレンドであることは明らかで、写真のカテゴリー分けから自律運転車まで、将来多くの適用事例が出てくるだろう。

数年後もこれらが重要な分野であり続けることは間違いない。2018年以降も、AI領域での人材と技術の買収がさらに起こることだろう。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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