VRアプリ開発のEmbodyMe、AIで表情をリアルタイムスキャンしフェイクビデオが作れる「Xpression」をiOS向けにローンチ

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東京を拠点とする VR スタートアップの EmbodyMe は、人工知能(AI)を使うことで、リアルタイムに顔の動きをスキャンし、フェイクビデオが作れるモバイルアプリ「Xpression(エクスプレッション)」をリリースした。iOS 向けに AppStore から無料でダウンロードできる。

Xpressionは、ビデオの顔の表情を、カメラに映った自分の顔の表情にリアルタイムで置き換えるアプリだ。iPhone で撮影したビデオはもとより、YouTube などで公開されているものなど表情が映っているあらゆるビデオを利用可能。有名人へのなりすまし演出のほか、着替えていない寝巻き姿のまま、あたかもスーツ姿で話しているかのようなオンライン動画も作成できる。

このアプリの動作を実現しているのは、最近、AI 分野でよく耳にする GAN(Generative Adversarial Network、敵対的生成ネットワーク)という技術。カメラに映っている顔の表情、元にする映像として提供されたビデオにおける人の動きを分析し、GAN で動画をリアルタイム生成している。CEO でエンジニアの吉田一星氏によれば、Xpression ではディープラーニングも3つが同時に走っているが、多くのリソースを必要とせずモバイルやローエンド PC でも簡単に動作するようにした独自技術が特徴なのだという。

Xpression は、このアプリ単体でのビジネスモデルを確立してはいないが、EmbodyMe が持つ技術を使って可能性を具現化できたことで、バーチャル YouTuber など動画サービスを提供する企業やスタートアップなどが、この技術を採用する可能性は考えやすい。吉田氏によれば、世界的に見ても Xpression の競合はまだいないとのことで、製品ページが英語であることをふまえると、当初から国外市場にリーチすることも視野に入れているのだろう。

EmbodyMe は2016年6月、いわゆる〝未踏エンジニア〟である吉田氏をはじめ、ヤフー出身のエンジニアやデザイナー3名により設立(当時の社名は Paneo)。2017年にはインキュベイトファンドから9,000万円を資金調達し EmbodyMe をリリース。同年、Tokyo VR Startups(現在の Tokyo XR Startups)の第3期に参加した。今年4月に東京で開催された Microsoft Innovation Day で Xpression を披露し、聴衆からの関心を集めた。

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