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昨年ユニコーン企業となったオンラインデザインツールスタートアップの Canva は、その成長をさらに推し進めるようだ。
オーストラリアに拠点を置く同社は18日、Pexels と Pixabay という無料の写真素材サイトを買収することを発表した。これにより、Canvaのユーザは2社が持つ100万枚の画像を使ってデザインを行うことができる。契約条件は公開されていない。
Canva の CEO Melanie Perkins 氏によると、今回の買収はクリエーションに役立つ高品質な素材をユーザに提供するためだという。同社のアプリでは、絵を描いた経験がなく Photoshop のような大げさなアプリを使いたくないユーザでも簡単に素材を見つけることができる。
デザイン経験のない人たちはたいてい「ひどいクリップアートや目も当てられないフォント、低品質な写真を使っている」と Perkins 氏は Tech in Asia に語った。今回の買収はそうした問題を解決するためのものだ。
ユニコーン企業として Canva に関しては以下のような数字がある。
- 月間アクティブユーザ数:1,500万人
- 有料サブスクリプションユーザ数:50万人
- アプリ内の画像作成数:13億枚
- アプリ利用国:190カ国
2013年に設立されたCanvaは、4,000万米ドルの資金を調達し、2018年1月にユニコーン企業となった。
10億ドル規模のユニコーンスタートアップになったことで「企業としての方向性に自信が持てるようになった」ものの、一方で企業の本質は変わらないと Perkins 氏は語った。
また、CEO としての役割は何も変わらないと彼女は言う。
私は自身にいつも高い目標を設定しています。自分にもっともプレッシャーをかけているのは他でもない私自身なのです。
しかし、従業員数は昨年初めの250人から今では550人にまで増えており、すべてがこれまでと同じではないことも認めている。
私たちには生活を支えていかなければならない従業員がたくさんいます。それがプレッシャーではないと言ったら嘘になりますね。
新たな従業員が増えたことで、オフィススペースも拡張する必要が出てきた。Canvaが以前シドニー本社があった場所のそばにある8階建てのビルに移ったのもそのためだ。
今後の展開
Canva には3つの収益源がある。1つ目が「Pro」のサブスクリプション会員で、2つ目が有料の写真素材を提供するマーケットプレイス、3つ目が現在42か国で提供している「Print」である。スタートアップの世界では珍しいことだが、同社はしばらくの間利益を出している。
Pexels と Pixabay を傘下に収めた後も、この2つのサイトのサービスはこれまで通り続けられる。Canva はこの2つのサイトの広告とアフィリエイトリンクからいくらか収益を得られる可能性がある。
Perkins 氏は18日、買収以外の発表も行っている。同社のアプリでは、大量の有料写真を必要とするユーザ向けに、Pro パッケージとは別に使い放題プランの提供を開始する。
Canva の競合には、Figma や Easel.ly、Visual.ly、Piktochart といった同種のオンラインデザインツール企業がいる。
【via Tech in Asia】 @techinasia
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