Zillow、不動産物件価値の評価改善に向け画像解析技術を活用

by Kyle Wiggers Kyle Wiggers on 2019.7.10

Zillow
Image credit: Zillow

Zillow では、同社の物件価格予測ツール「Zestimate」での鑑定をより正確にするため、コンピュータビジョンを活用している。ワシントン州シアトルを本拠とする不動産管理・掲載企業の同社は6月26日、新たなベンチマークをローンチした。これは、物件の見所を考慮して価格を一覧表示した上で、その市場での物件所在地に対する鑑定結果を調整することでリアルタイムの販売データを反映させるというものだ。

同社チーフアナリティクスオフィサーの Stan Humphries 氏は次のように語った。

最新の Zestimate は、人間の脳が景色、物体、画像を解釈する方法に触発されたものです。

これは大きな飛躍です。今や Zestimate は住宅に関連する事実や数字の情報だけでなく、品質や人目を引く外観(カーブアピール)も把握できるからです。

そのため、Zestimate では、販売者、掲載代理店、家主から提供される数百万枚の画像をもとに訓練された AI モデルを活用する。これには、御影石を使った最新の調理台、リフォームされた浴室など、顧客から必要とされ、望まれている機能が物件の見積もり価値を引き上げるよう設計されている。Zillow によると、自然光やカーブアピールによっても違いが出るという。高級な仕上げ、暖炉、リフォームされた台所、新しい備品、手入れの行き届いた芝生についても同様だ。

Zillow は全国で約1億軒以上の住宅鑑定を行っており、誤差率は2%未満であるという。これはつまり、全ての鑑定の半数が、最終的な物件の販売価格との誤差2%以内に収まっていることを意味する。4月時点の4%と比較して向上した。

Zillow
Image credit: Zillow

当然ながら、Zillow が Zestimate で評価を計算する際に使用しているのは住宅の写真だけではない。居住自治体や租税査定人記録からのデータや、何百という掲載サービス、ブローカーから直接もたらされた情報のほか、道路の騒音や通勤時間といった、家主から提供される事実情報も利用している(Zillow によると、7,000万の住宅物件がユーザコミュニティによりアップデートされている)。これら全てが、最終的な物件価値を算定する決定に責任を持つ、750万の統計的なマシーンラーニングモデルに投入される。

今年、Zestimate が大幅にアップグレードされるのは、これで2回目だ。1月には、「Zillow Prize」に参加したチームに100万米ドルの賞金を提供した。これは Google が保有するマシーンラーニングのコミュニティ Kaggle のオープンコンテストで、住宅評価の誤差率を4%以下に減少させるというものだ。当時、この最適化により、Zestimate の大半が実際の価格に1,300米ドルほど近づくことが期待できると同社はコメントしていた。

Zillow では、同種の不動産アプリ中では自社のものが最も人気の高いことを自認しており、Trulia、Redfin、Homesnap、 Realtor.com といった競合に先んじようと、AI への投資を増加させている。4月には、AI 搭載 iOS アプリ「3D Home」を展開した。これは、携帯電話のカメラや互換性のある外部カメラが捉えた写真をバーチャル・ウォークスルーにつなぐものだ。加工されたツアー情報がダッシュボードに掲載され、編集、個人的な共有、住宅リストへの直接的な掲載などができる。

現在、Zillow は直接的に住宅への投資も行っている。今年に入りフェニックス市場にある物件の売買を開始したことを明らかにした。同社の「Instant Offers」プログラムを媒介として、住宅の保有者をターゲットにしているという。これは利益の上がる仕事だと同社はコメントしている。また、昨年、収益見通しを2億5,500万米ドルに、住宅保有を300軒から1,000軒へと引き上げた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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