三井不動産とプロトスター、サラリーマンが副業で起業準備できるアクセラレータとCxO育成プログラムを開始

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左から:プロトスター COO 山口豪志氏、三井不動産ベンチャー共創事業部 光村圭一郎氏、プロトスター 栗島祐介氏、三井不動産ベンチャー共創事業部 塩畑友悠氏、プロトスター CEO 前川英麿氏
Image credit: Masaru Ikeda

三井不動産(東証:8801)とプロトスターは25日、都内で記者会見を開き、昨年9月に発表した日本橋周辺にスタートアップを集積するプロジェクト「“E.A.S.T.”構想」の一環として、新たにコミュニティを立ち上げることを明らかにした。新しいコミュニティの名前は「Swing-By」で、募集の対象となるのは企業に所属している社会人。

Swing-By は、アクセラレータプログラム「Moonshot」と CxO 育成プログラム「AWAKE」の2つで構成される。それぞれの内容は、以下の通り。どちらも、ディナーミーティングを中心とした場の醸成や機会創出が主な提供内容となる。

<Moonshot> 最大10プロジェクト(チーム)を募集

  • アイデアを持つ2名以上のチームであり、チームリーダーが25歳以上であること。
  • 仲間を集め、サイドプロジェクトとして開始し、軌道に乗ったら起業または事業化する意思があること。
  • プログラム期間中(1年間)参加できること。
  • 毎月2回開催するディナーミーティングに参加できること。
  • 2ヶ月ごとの進捗共有会(オフサイトミーティングなど)に参加できること。

<AWAKE> 最大40名を募集

  • 個人の参加であること。
  • アイデアを持っていないが探している。または、仲間を探している。25歳以上であること。
  • 毎月2回開催するディナーミーティングに参加できること。
  • Moonshot プログラムへ進む意思、または、挑戦者チームに参画する意思があること。
  • 基本的には、参加本人があきらめるか、何らかのチームへの参画が決まるまでは、プログラムは卒業できない。

Moonshot と AWAKE は、共に募集受付を開始しており、締切は10月末日。11月中に選考が行われ、今月12月から2020年3月末までをプレ期間として、運用するという。なお、これらのプログラムは、プロトスターが独自に運用してきたコミュニティ兼アクセラレータの「StarBurst」とは異なるとのことで、StarBurst は今後も今まで通り継続運用される予定(ただし、StarBurst は昨年8月を最後に、公開されたデモデイは開催されていない模様)。

Image credit: Protostar

プロトスターの栗島祐介氏によれば、主に30代後半〜50歳前後の、レガシーなビジネスを経験した人が集まることを期待しているという。全米経済研究所(NBER)が昨年発表したレポートは、創業時にミドルエイジであった起業家のほうが若年層よりも成功を収める傾向にあるという調査結果を明らかにした。XTech Ventures のようなミドルエイジにフォーカスしたファンドも現れており、起業成功率の向上や潜在起業家層の掘り起こしという観点で、このようなアプローチには合点が行く。

“E.A.S.T.”構想のコアコンテンツになると見られたスタートアップイベント「E.A.S.T. RUSH 2019 Spring」は、準備する過程で一部資料が ICC パートナーズが作成したものに酷似しているとの追及を受け、イベントの中止と栗島氏の  CCO 退任を余儀なくされた。結果として、発表から約1年間にわたって、この構想に関連した動きは皆無に等しかったと言えるが、今回発表された Swing-By で事実上の仕切り直しを図るとみられる。

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