国連開発計画、500 Startupsと提携し社会企業を育てるアクセラレータ「ImpactAim Indonesia」をローンチ

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香港で開催された RISE 2019 に参加した ImpactAim Indonesia の運営メンバー
Image credit: ImpactAim Indonesia

インドネシアの国連開発計画(UNDP)は、シリコンバレー拠点のシード向けベンチャーキャピタルファンドおよびアクセラレータ500 Startups と提携し、ImpactAim Indonesia をローンチすると発表した。急成長する東南アジアの経済中心地、インドネシアで社会的企業とスタートアップの発展促進を目指す。

今後、ImpactAim Indonesia は全国規模で選考を行い、8〜10社のスタートアップが選ばれる。なお、「シードラウンド以降で資金調達を行った企業」、「顧客へサービスを提供している企業」、「国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)に向けて尽力する企業」などが応募資格となる。

まず、ImpactAim Indonesia はインパクト評価、ビジネスの調整、およびインパクトの促進支援に関するガイダンスの提供に焦点を当てる。その後、スタートアップを世界中から来る将来のインパクト投資家に紹介する流れとなる。

同プログラムはジャカルタで10週にわたり行われる。参加するスタートアップからは、プログラムにかかる参加料や株式を徴収しない。

500 Startups のマネージングパートナーである Khailee Ng 氏は、以下のように語っている。

テクノロジーを手掛けるユニコーン企業とベンチャー投資家が、互いに SDGs に取り組む世界を想像してみてください。実はもうすでに実現しつつあるのです。インドネシアの UNDP とともに、この取り組みを促進できることを弊社は誇りに思います。

カナダ・アジア太平洋基金が行った調査「2018 Survey of Entrepreneurs and MSMEs in Indonesia」によると、インドネシア国内に存在するビジネスの99%は零細や中小企業で構成されている。零細・中小企業は同国の経済にとって主要な推進力であり、GDP の60%を占めている。

インドネシアの UNDP 代表者である Christophe Bahuet 氏は、この新たな取り組みは、SDGs のイノベーションを支持する UNDP の役割の1つとなると強調した。

このパートナーシップをきっかけにインドネシア、とりわけ同国で最も不利な地域における多くの小規模企業に向けて、扉が開くことを願っています。

ImpactAIM は2017年、アルメニアで初めてローンチされた。同様の取り組みは、アジアおよび東ヨーロッパの複数の国で進められている。なお、UNDP は発展・成熟した企業向けに、SDG インパクト重視のアクセラレータにも取り組んでいる。

【via e27】 @E27co

【原文】

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