シンガポールに本社を置くベンチャーキャピタルファームの EV Growth は、当初目標の1億5,000万米ドルを上回る2億米ドルでファーストファンドをクローズしたと発表した。資金を提供したのはソフトバンクグループのほか Pavilion CapitaI、Indies Capital といったパートナー、および東南アジア地域の投資家たちだ。
EV Growth は East Ventures、SMDV(Sinar Mas Digital Ventures)、YJ Capital という3社のジョイントベンチャーで、 2018年3月に設立された。声明によると、インドネシアや他の東南アジア諸国で業界に特化したスタートアップに成長資金を提供するのを目的としているという。
EV Growth を率いるのは、East Ventures の Willson Cuaca 氏、SMDV の Roderick Purwana 氏、YJ Capital Inc.の堀新一郎氏という、それぞれの VC を代表する3人のパートナーだ。
EV Growth はこれまで、美容テックの Sociolla、マルチプラットフォームのオンラインメディア企業 IDN Media、モバイル POS 事業者の Moka、マイクロ小売テックの Warung Pintar、エドテックの Ruangguru といった複数のセクターでスタートアップを支援してきた。総資金の40%は12件の取引に向かった。そのうち9割はインドネシアのスタートアップだった。
EV Growth のパートナーである Willson Cuaca 氏は次のように述べた。
East Ventures のポートフォリオに限らず、インドネシアで最も優れたスタートアップを確保するため EV Growth を設立しました。タイミング、資金規模、資金運用ペースは申し分なく、ごく短期間でスマートに資金を集められたことを嬉しく思います。
同じくパートナーの堀氏は、ファーストファンドにソフトバンクグループが関与したことについて、次のように話している。
YJ Capital の親会社であるソフトバンクに加え、この地域にいる主要な投資家を多数受け入れられたことを嬉しく思います。ジョイントベンチャーファンドとして、パートナーや親会社、関連会社、グローバル市場での経験を持つ投資家のネットワークと能力の活用を通して、ポートフォリオ企業に価値をもたらすのが目標です。
EV Growth で SMDV 代表を務め、EV Growth パートナーでもある Roderick Purwana 氏も同様のコメントを出し、次のように述べた。
3社を組み合わせることで、インドネシアや東南アジアにいるテック企業のエコシステムの成長支援に向け、Sinar Mas グループのネットワークをさらに活用することができます。
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