SaaSの解約率50%減もーーカスタマーサクセスのHiCustomerが1.5億円を調達

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HiCustomerの画面(提供:HiCustomer)

ニュースサマリ:対応すべき顧客を可視化するHiCustomerは12月11日、アーキタイプベンチャーズ、Coral Capital(旧500Startups Japan)、BEENEXT引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金は1億5000万円で、調達ラウンドはプレシリーズA。出資比率や評価額、払込日などの詳細は公開していない。調達した資金で引き続き事業の拡大を目指す。

HiCustomerは昨年4月にβ公開(正式版は12月)された法人向けSaaSツールの顧客可視化ツール。カスタマーサクセスチームのために対応すべき顧客をアラートなどで通知し、適切な対応を促すことでLTV(ライフタイムバリュー)の最大化を支援する。2018年8月にはシードで今回と同じ投資家からシードでの資金調達を実施している。

昨年8月時点の顧客数は100社で今回は開示していないが、弁護士ドットコムのCloudSignやグッドパッチのPrott、Wovn TechnologiesのWovn.ioなどが採用している。

同社の説明によると、適切な顧客対応を実施することで、解約率を50%削減できた事例もでてきているという。また、プロダクトの特定機能をよく利用する顧客を洗い出し、さらなる活用を促進するアップセル施策の成功や、顧客分析時間の効率化により対応すべき顧客数を倍増させるケースも出てきた。

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HiCustomerの画面(提供:HiCustomer)

話題のポイント:HiCustomerは実際、何をしてくれるツールなのでしょうか?改めて同社代表取締役の鈴木大貴さんにお話を伺ったのですが、一言で言うと「顧客の態度変容を促すためのツール」に尽きそうです。

この手のツールでパッと思い浮かぶのがウェブ接客という新たなカテゴリを作り出したPLAIDです。コマースなどのサービスサイトにやってくるユーザーを「1PV」ではなく、サービスサイトとつなぎこむことで可視化し、今、どういった属性とニーズのある顧客がやってきていて、どういう対応をすべきか、リアルの接客に近い状態を作り出すことに成功しました。

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HiCustomerの画面(提供:HiCustomer)

HiCustomerはその法人版、といったところでしょうか。自社で提供しているクラウドサービスと連携し、事前にカスタマーサクセスチームで設定したユーザー行動にあわせて通知をしてくれます。ウェブ接客などはこのタイミングでユーザーに対してポップアップなどのアクションも設定できますが、現在のHiCustomerでは、対応すべきタスクをチームに対して促すところまでになっているそうです。

現在目下の悩みを伺ったところ、特に大規模サービスを展開する企業からの導入依頼が増えているそうなのですが、当然ながらそれらの顧客状況を分析するためには、同等のアクセスを捌く必要性があります。このあたりのインフラ面は今後強化したいというお話でした。