韓国の配車サービス「Tada(타다)」、タクシー業界からの苦情を受けて現地検察が起訴——ソウル中央裁は聴聞会を開く事態に

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ソウル中央裁判所が2日、韓国の配車サービス「Tada(타다)」に対し、韓国の交通法に違反しているという申し立てについて、聴聞会を開く予定であると、Bloomberg が聯合ニュースの記事を引用する形で報じた

Image credit: Tada

Tada はアプリを使ったサービスで、主に大容量のバンで人々に移動手段を提供する。昨年 Tada を買収したカーシェアリングアプリ「Socar(쏘카)」の子会社 VCNC が運営している。

2019年10月、検察は VCNC の最高経営責任者であるパク・ジェウク(박재욱)氏と Socar CEO のイ・ジェウン(이재웅)氏を、バンによる配車サービスが韓国の旅客輸送サービス法に違反しているという疑いで起訴した。法律は、11〜15席のレンタルバンを除き、企業がレンタカーで有料の乗車サービスを運営することを禁止している。ただし、パク氏とイ氏は起訴も逮捕もされていない。

今回の起訴は、Tada のサービスが韓国のタクシー業界に害を及ぼすという、従来型タクシー会社からの苦情を受けてのものだ。

イ氏は Facebookの投稿で、約130万人のユーザと9,000人のドライバーが Tada の恩恵を受けており、バン配車アプリは AI 技術を最も活用しているモビリティ企業の1つであると主張している。

このサービスは法律で許可されている。警察は法律に違反しないと判断し、国土交通部(日本の国土交通省に相当)は、サービスが開始されてから1年以上にわたり停止を命令することは無かった。(イ氏の Facebook 投稿)

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VCNC は2018年10月に Tada をローンチ。以来、配車サービス大手の Grab や Uber がリーダーシップを得られず苦労していた韓国で人気を博している。

SoCar は、韓国最大の配車サービスオペレータの一つだ。今年初め、Altos Ventures、KB Investment、Stonebridge Ventures、SoftBank Ventures から4,400万米ドルの資金を調達した

SoCar は Tada に加え、「Elecle(일레클)」のオペレータ Nine2One(나인투원) に出資した後(出資額非開示)、e バイクのシェアリングにも進出している。Elecle は e バイク350台で正式サービスを開始、2019年末までに2,000台に拡大する計画だ。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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