韓国カーシェアリングスタートアップのSoCar、カップルアプリ「Between」運営のVCNCを買収

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SoCar / VCNC
Image credit: SoCar / VCNC

韓国のカーシェアリングスタートアップ SoCar(쏘카)は16日、カップルアプリ「Between(비트윈)」を運営する VCNC (브이씨엔씨)を完全買収したと発表した。買収金額は明らかにされていないが、Sedally(ソウル経済=서울경제)は、Softbank Ventures が VCNC に総額155億ウォン(約15.4億円)を投資したことを理由に買収額を200億ウォン(約19.9億円)と推定、また、Money Today(머니투데이)は業界関係者の話として、累積調達額を根拠に買収額を100億ウォン(約9.9億円)前後と伝えている。スタートアップメディア Platum(플래텀)のインタビューに答えた VCNC は、後者の金額について事実ではないと否定している

Between はこれまでに世界で2,600万件以上ダウンロードされ、デイリーアクティブユーザは100万人以上、累積でメッセージ920億件以上、写真24億枚以上がやりとりされた。韓国国外では現在、日本、シンガポール、台湾、タイにオフィスを置いている。

一方、SoCar は2012年にサービスを開始し、今年、会員数が390万人、登録自動車数が1万台を突破した。売上高は増加傾向にあるものの、後発の競合各社の加勢や広告費用が経営を圧迫しており、赤字が続いている。この状況を脱却すべく、SoCar は今年4月 Daum(다음)を創業したイ・ジェウン(이재웅)氏を CEO に迎えた(イ氏は2014年、Daum を Kakao=카카오に売却し、Daum Kakao=다음 카카오となった)。イ氏は事業の立て直しから、SoCar をデータベース総合モビリティ企業に進化させるという目標を掲げ、事業買収を積極化させる方針を明らかにしていた。

SoCar は、VCNC が持つ大容量データの処理やセキュリティ技術に着目しており、両社間での人材交流とあわせ、SoCar に VCNC が持つ技術の適用を進めるとしている。ただし、VCNC は買収後も SoCar から独立した経営組織体制を維持し、Between については VCNC 創業者の パク・ジェウク(박재욱)氏のリーダーシップのもとサービスが継続提供される模様だ。

事業買収により、さまざまなモバイルサービスで網羅しようとする企業としては Yello(옐로)がある。同社はユーザ獲得コストが高いとの理由から日本市場には進出していないが、韓国市場以外にも、台湾やタイなど東南アジアでの進出に積極的だ。ゲームを除くあらゆるモバイルサービスで、消費者の可処分時間を自社傘下サービスでとり囲もうという戦略は、これまでのところ市場から評価されているようだ。

SoCar による事業買収は今回の VCNC が第一号案件となるが、Yello と同じような道程を歩もうとしているのかどうか、今後の動向が注目される。

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