Baidu(百度)、中国・重慶で自動運転車のための公道インフラを構築へ

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北京で試験運転中の、Baidu(百度)の無人運転車「Apollo(阿波羅)」
Image credit: Baidu(百度)

中国のインターネット検索最大手 Baidu(百度)は、重慶市南西部での自動運転車のための公道インフラ構築にあたり、750万米ドル相当の入札を落札した。

重要視すべき理由:Baidu は、中国で 5G の普及が進む中、自動運転車の技術開発から、車との接続性を高めるためのクラウドベースの交通インフラの提供へと事業を拡大している。

  • 中国は2011年に、自動車や交通機関、その他の道路エージェントをキャリアネットワークで結ぶ V2X(vehicle-to-everything)技術の研究を開始した。これは2017年後半に中国東部の無錫で世界最大の V2X 都市ネットワークとされるもののローンチにより、取り組みを強化した。
  • Baidu は1年後、V2X ソリューションをオープンソース化した。その後、自動運転の競争において世界をリードする企業との差を縮めようとする北京の呼びかけに応え、昨年末に今まで例のなかった V2X 部門を立ち上げた。

詳細情報:政府は17日の発表で、重慶市永川地区が、公道で自動運転車のテストを行うためのクラウドデータセンターを開発するため、Baidu に5,280万人民元(約8.3億円)の契約をオファーしたと明らかにした。

  • Baidu は、レベル4の自動運転車が20平方キロメートルの公道エリアでテストすることを可能にする、車両インフラ通信と車管理のためのクラウドデータセンターを含むソリューションパッケージを提供する。
  • また、この契約では、道路上での物体検出やデータ送信のためのエッジサーバーや信号制御システムの開発も対象となる。この契約は、自動運転車テストインフラプロジェクトのために、Baidu と地方政府の間で昨年3月に締結された10億人民元(約157億円)の大規模なフレームワーク契約の一部だった。
  • Baidu は20日、100台以上の自動運転車が、工事後にオペレーションや技術検証のために、道路を運転できると発表した。
  • Baidu は昨年4月、Changan(長安)Dongfeng(東風)などの国有自動車メーカーとともに、重慶市政府から AV テストの許可を得た最初の7社のうちの1社となった。

背景:Baidu は過去数年間のうちに、中国国内の十数の地方政府とパートナーシップを結んできた。中でも大きな取引として、未来的な自動運転技術をマネタイズするための北京や長沙とも取引している。

  • Baidu は2ヶ月前、中国北部の滄州の地方政府と取引を行った。その後、V2X ソリューションでテストされた自走式リグを実現にするため、西部の寧夏省省都・銀川の地方政府とフレームワーク契約を12月下旬に締結した。
  • Baidu CEO の Robin Li(李彦宏)氏は第4四半期の決算説明会で、「当社の技術で市場のニーズを満たせることを確実にするためには、スマートトランスポートなどの領域から商業的価値を引き出すと同時に、運用経験を積むことが重要である」と述べた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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