Xiaomi(小米)、フィンテック部門副社長に元ネット銀行頭取を起用——スマホ販売が鈍る中、中国内外で金融サービス拡大へ

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北京にある Xiaomi(小米)のビル
Image credit: TechNode/Coco Gao

Xiaomi(小米)は23日、同社の消費者金融事業の成長戦略の一環として、オンライン銀行の頭取を起用したと発表した。

重要視すべき理由:Xiaomi は世界的に携帯電話販売台数が減少傾向にある中、スマートフォン以外の成長戦略を積極的に模索している。同社は、巨大でグローバルな携帯電話ユーザベースを活用して、パーソナルクラウドサービスや消費者金融サービスなどの他のビジネスセグメントを強化しようとしている。

  • Xiaomi は以前より、金融事業を独立させ分社化する計画を抱いていた。この動きは、2,000億米ドルのバリュエーションを持つ企業に成長した Alibaba(阿里巴巴)の金融部門 Ant Financial(螞蟻金融)に似ている。

詳細情報:Xiaomi は XWBank(新網銀行)の元頭取 Zhao Weixing(趙衛星)氏を、同社フィンテック部門の副社長に任命したと、ソーシャルメディアプラットフォームの Weibo(微博)で発表した。

  • Zhao 氏は中国民生銀行、上海浦東発展銀行、杭州銀行で重役を務めた経歴を持つ。
  • XWBankは、2016年に設立されたオンライン銀行。Tencent(騰訊)が出資する Webank(微衆銀行)、Alibaba が出資する MYBank(網商銀行)に続き、中国で3番手につけている。
  • 企業情報プラットフォーム「天眼査(編注:中国国外からは閲覧できない)」によると、Xiaomi は新網銀行の株式の29.5%を保有している。
  • Xiaomi によれば、Zhao 氏のレポートラインはフィンテック部門 Xiaomi Finance(小米金融)会長の Hong Feng(洪鋒)氏。
  • XWBank は中国のニュースメディア Caixin(財新)に対し、Zhao 氏が退行後も引き続き XWBank の発展に他の手段で参加し続けると語った。

背景:中国の規制当局は今年1月、Xiaomi に対し中国南西部の重慶市で消費者金融会社の設立許可を与えた

  • しかし、同社はまだホルダーが消費者にお金を貸すことができる消費者金融のライセンスを取得していない。また、2019年3月には、全国的なネット融資の取り締まりが行われたため、広東省珠海市に拠点を置く P2P 融資の子会社を解散せざるを得なかった。
  • 国内規制が不透明な中、同社は海外のフィンテック市場にも目を向けている。
  • Xiaomi は今年1月、シンガポールでデジタルバンクのライセンスを取得した。昨年末には、インドで金融サービス提供拡大に向けた協議が進められていると報じられた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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