
中国のオンライン教育ユニコーン Yuanfudao(猿輔導)は、シリーズ G ラウンドで78億米ドルの評価額で10億米ドルを調達し、中国で最も評価額の高い EdTech 企業の一つとなった。
重要視すべき理由:新型コロナウイルス感染拡大で何百万人もの子供が自宅隔離を余儀なくされ、オンライン教育の需要を高めた。今回のの大型出資は、改めて投資家がオンライン教育分野に関心を示したことを意味する。
- Yuanfudao は K-12層(幼稚園から高校生まで)をターゲットとしており、Vipkid(大米)、Zybang(作業幣)、17zuoye(一起作業)などの企業と競合している。中国は教育熱心かつ教育出費を惜しまない親が多いため、EdTecch 市場には多くのプレイヤーがひしめき合っている。
- 現在のようなパンデミックが VC の資金をほぼ凍結させている状況下での資金調達は非常に困難であり、多くのスタートアップが資金繰りに苦戦している。そしてそもそも、シリーズ G ラウンドの資金調達も比較的稀なケースである。
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詳細情報:同社 CEO の Li Yong(李勇)氏は、3月30日に公開された社内レターの中で今回の資金調達を発表した。なお同社は取材に対し、それ以上のコメントをしなかった。
- 同ラウンドをリードしたのは VC の Hillhouse Capital(高瓴資本)で、その他、既存投資家である Tencent(騰訊)、IDG Capital、Boyu Capital(博裕資本)が参加した。
- 本調達により、同社の累計調達額は約18億米ドルに到達した。
- Li 氏によると、同社の K-12 オンライン学習コースには、フルセット料金を支払う100万人以上の長期課金ユーザがいるそうだ。コースの一つ「Zebra AI (斑馬 AI 課)」は、2歳から8歳までの子供のための英語学習アプリで、50万人の生徒がいるという。
背景:元 Netease(網易)の社員が2012年に創業した Yuanfudao には現在、4億人以上のユーザがいる。
- 問題集データベース「Yuantiku(猿題庫)」、問題検索「Xiaoyuansouti(小猿捜題)」、英語学習アプリ「Zebra AI」など、さまざまなプログラムを運営している。
- これらプログラムはライブストリーミングや動画再生などさまざまな形で実施されている。
- テック大手の Tencent は、自社開発の EdTecch サービスを構築したり、外部からの投資を受けたりしながら、この分野に資金を注ぎ込んできた。Tencent は Vipkid にも投資している。
- Yuanfudao は、Warburg Pincus、Matrix China(経緯中国)、New Horizon Capital(新天域資本)、CMC Capital Group(華人文化産業投資基金)などの大手投資家から支援を得ている。
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