SlackがMicrosoftのTeamsを「ライバル」と認識、欧州委員会へ提訴

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サンフランシスコ・Salesforce ParkのSlack本社/Image Image Credit:Khari Johnson / VentureBeat

SlackはヨーロッパのMicrosoftが、違法な形で同社のコミュニケーションツールTeamsをMicrosoft Officeにバンドルしているとし、欧州委員会に提訴したことが明らかとなった。MicrosoftはSlackのようなコミュニケーションツールTeamsをエンタープライズ向けに2016年より提供開始している。

Slack、そしてTeamsの両者はCOVID-19以降、リモートワークの急増による恩恵を共に受けていると言えるだろう。Slackは欧州委員会に対し以下のような意見書を提出している。

「MicrosoftがTeamsとOfficeをバンドルし違法に扱うことで、特定市場における優位性を保とうとしているのは明らかで、すみやかな改善を求めます」

TeamsとSlackの関係

SlackのCEO、ステュワート・バターフィールド氏は以前から、MicrosoftがTeamsとオフィスプロダクトをバンドルさせているため、SlackよりDAUが優れていると主張していた。Microsoftによれば、TeamsのDAUは同プロダクト内におけるチャットやビデオ通話の開始などのアクションを意味するとしている。

TeamsはスカイプのようなVoIP通話を内蔵しているため、Slackのように必ずしも企業が常に利用しているというわけではない。バターフィールド氏はTeamsはZoomのような使われ方が一般的であるという見解を示していた。

「MicrosoftはTeamsがSlackの競合である、と言われることそれ自体から大きな恩恵を受けています」

興味深いのは、バターフィールド氏がTeamsに対して直接的な競合ではないという見解を持つのにもかかわらずMicrosoftを提訴した点だ。Slackのコミュニケーションおよびポリシー担当バイスプレジデントであるJonathan Prince氏はプレスリリースにて以下のように述べている。

「私たちのプロダクトが持つ利点は顧客に対し充分伝えられると考えていますが、顧客を違法的に奪い取る行為は見過ごせません」

今のところSlackは欧州委員会に対し申し立てを提出しているのみだ。そのため、欧州委員会が実際に調査を始めるのかが焦点となる。MicrosoftのTeams担当者はVentureBeatに対し、以下のような見解を示している。

「私たちのTeamsは、ビデオ通話とコラボレーション機能を上手に組み合わせたプロダクトです。COVID-19以降、Teamsはあらゆる企業で導入が進みましたが、Slackはビデオ会議の機能が欠落しているため、苦しい状況にあると思います。我々としては、顧客に対し幅広い選択肢の中から製品提供を実施しています」

実際Slackには、ビデオ会議用の機能が備わっているがコア機能としての役割とは言えないだろう。Slackでは、1対1の通話機能を無料版でも提供しており、サブスクリプションで課金をしていれば15人までの参加が可能となる。一方MicrosoftのTeamsでは、最大で250人が無料で参加することができる。また、有料プランでは最大で1万人が参加可能なため、イベントやウェビナーでの利用が目立ち始めている状況だ。Microsoftの広報担当はSlackが欧州委員会に提訴したことに対し以下のように述べている。

「欧州委員会より問い合わせがあれば、私たちは必要な情報を提供する予定です」

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】