
ピックアップ:Zipline Medical Drones Begin Flying in the United States
ニュースサマリー:アフリカを拠点とするドローンスタートアップZiplineは5月、非営利の医療法人Novant Healthとの提携を発表している。同提携により、米ノースカロライナ州でドローンによる医療機器の配布を開始する。元々両社は、2020年の10月にサービスを提供開始する予定だったが、コロナウイルスの感染拡大を受けて予定を前倒した形となる。
重要なポイント:Ziplineは、2016年にルワンダ政府とパートナーシップを結び、同年には救命医療品のUAV(無人航空機)輸送を実現した実績を持つ。また、同様にガーナにおいてもワクチンや血液の配送を実現させており、米国市場参入の段階で多くの医療品UAV配送のノウハウを蓄積している。
詳細情報:Ziplineは、米国で初めて認可された長距離ドローン物流配送プログラムとなる。既に、米国連邦航空局とノースカロライナ州の運輸省の承認を得ている。
- 2020年4月のシリーズCラウンドで過去最高の1億9000万米ドルの出資を受け、15億米ドルの評価を受けて、ドローン事業において事実上のリーダー企業の1社となった。
- ドローン市場は、2019年度において投資額が12億ドルと史上最高額になるなど市場は活況。そのうち、VCの案件が8億3千万ドルを占め非常に大きな割合を占めているという調査もある。
- 日本においても、ドローン関連のスタートアップに特化した投資ファンド、DRONE FUND2号が52億円を調達している。また、国内企業に目を向けると、ここ数年で下記のような総合商社のドローンビジネスに対する動きがあった。
- 豊田通商株式会社は、2018年6月のシリーズCの資金調達ラウンドでドローン物流領域における協業推進を目的にZiplineと資本・業務提携を結んだ。Ziplineが事業会社から出資を受ける初の事例で、自動車関連事業で培ったノウハウを活用し、技術開発やオペレーション支援などを実施するとしている。また同社は、国内でも今年6月にアグリテックにおけるドローン活用の実証実験を行うなどドローン事業を幅広く推進している。
- 三菱商事と日立が共同出資して設立したスカイマティクスは、2019年10月にMBOを発表。より柔軟かつ、迅速に意思決定とドローンビジネスの更なる推進を目指すとしている。三井物産は2017年7月に米国でドローン開発参入。自律飛行システムを開発する米ケープ・プロダクションズに200万米ドルを出資している。
背景:アフリカのスタートアップ業界は資金調達環境を始め、マーケットの整備が整いつつある。Crunchbaseを覗いてみると、2014年のQ1における総調達額はおおよそ1億ドル程度だったのものが、2020年1Q時点で17億ドルと大きく跳ね上がっている様子がみられる。
執筆:國生啓佑/編集:増渕大志
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