Do Ventures は Manh Dung Nguyen 氏(元 CyberAgent Capital)とUyen Le 氏(元 ESP Capital)によって共同設立された。Dung Nguyen 氏は、アーリーステージのスタートアップに12年以上投資してきた経験がある。彼は多くのローカルスタートアップを成功させ、Tiki.vn、Foody.vn、Batdongsan.com、CleverAds、Vexere の最初の投資家だ。Uyen Le 氏は13歳の時から連続起業家であり、10年以上の経験を持つ e コマースのベテランでもある。彼女は ESP Capital に在籍中、15社に投資しした。
プレスリリースによると、Do Ventures は、急成長する中産階級の人口を活用し、多数を占める若者らにサービスを提供し、クラス最高の実行力を持つ企業に戦略的に投資するとしている。Do Venturesは、「Growth by doing」という哲学を追求する。Do Ventures の計画では、比較的新しい分野の有能な創業者に投資し、現在の市場の問題点に取り組む新しいビジネスモデルの立ち上げを支援する。同社は、現在クロージングプロセスの最中にある案件を1ヶ月以内に発表する予定だという。
Do Ventures は、現在の環境は、ベトナムのアーリーステージのテック企業への投資を成功させるための理想的な機会を提供していると考えている。2017年から2019年にかけて、ベトナムで行われたテクノロジー案件の投資額と件数は6倍に増加している。Do Ventures は投資領域を限定しないが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、以下のような重点分野を持つ2つのティアの企業への投資を検討している。
まず、シードラウンドをリードし、平均50万米ドルのチケットサイズでスタートアップに投資する。シードラウンド後、シリーズ A や シリーズ B ラウンドでフォローオン投資を行う。通常、シリーズ A では100万~200万米ドル、シリーズ B では200万~300万米ドルを投資する。(Uyen Le 氏)
Do Ventures は、現在のファンドで合計30社程度のスタートアップを支援する計画だ。また、創業者が事業のパフォーマンスをリアルタイムで把握し、ファンドの投資担当者が事業全体をより深く理解できるようにするための自動れポーティングのシステムの構築も支援する予定。この仕組みで、収集したデータから、製品開発、サプライチェーン最適化、組織設計、営業強化、人材採用、海外展開戦略など、さまざまな主要分野での詳細なオーダーメイドのオペレーションサポートを提供できる。
Do Ventures では、社内での支援活動の他に、ベトナムのスタートアップ大手の成功した CEO と投資先の創業者を結びつけるために、C レベルのメンターシッププログラムを実施している。このプログラムの目的は、若い創業者に特定の業界における成長戦略や運営ノウハウについての詳細なアドバイスを提供することだ。
導入業種は会計事務所、広告代理店、IT 企業、不動産管理会社、飲食店など、非常に幅広い。Stock はこれまでに積極的なマーケティングを実施していないが、非 IT 系事業者の利用が多いも特徴で、ユーザがユーザを呼び込む口コミのオーガニック流入が多数を占める。案件毎にタスクを確実にクローズしていく必要のある「士業によく刺さっている(澤村氏)」ため、会計事務所のネットワークを持つマネーフォワードが投資家に加わることは、事業上シナジーが得られるという。
BRIDGE との以前のインタビューの中で、澤村氏は ONI Tsukkomi が黒字化していることから、ブートストラップモードで経営を続け、「サービスの質やユーザの満足度が担保でき、一気にグロースできるタイミングが来たら、外部からの資金調達も検討したい(澤村氏)」と語っていた。今回、外部からの資金調達を決めた理由として、多くのユーザに受け入れられたことで Stock がインフラ化し(2020年7月末現在5万社)、持続的なサービスを求められるようになっていることから、財務基盤の安定化も狙いにあるとしている。