【Apple 5G戦略】5G体験は期待外れになるかも(1/5)

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iPhone 12お披露目イベント「Hi, Speed」ロゴイメージ:Credit: Apple

信じられないかもしれないが、私のここ数年は、Appleの「Hi, Speed」メディアイベントのための準備だったと言っても過言ではない。

私が5Gの研究を始めた頃はエンタープライズや消費者向けの5Gデバイスは存在せず、5Gセルラータワーもゼロだった。一方、複数の業界にまたがって話題は盛り上がっており、5Gは第4次産業革命の基礎であり、世界で最も変革的なワイヤレス技術であり、何でも数秒でダウンロードできる、考えられないほど高速なスマートフォンのエンジンであると謳われてきていた。

しかし、今から10月13日(編集部注:日本時間では10月14日)までの間に何かが変わらない限り、多くの人が、いや、おそらくほとんどの人が、少なくとも当面の間は、最初の5GのiPhoneで真に変革的なスマートフォン体験を楽しむことはできないと考えている。これを不可解な通信キャリアの決定規制上の課題のせいにするかどうかはさておき、ネットワーク構築から向こう2年ぐらいは、初期の5G iPhoneの顧客はこれまで10年近く使用してきた4G以上のささやかな利点しか見えないかもしれない。

いや・・・、状況によっては、5G の体験が実際には 4G よりも悪いかもしれない。正直、このことを言うのは嫌なのだが、これまでの5Gのハンズオンテストでは断続的にその証拠を見てきてしまったのだ。結果、私はAppleがiPhoneイベントの「Hi, Speed」の名称を5Gだけに紐づけて語るのではないと見ている。

AppleはSnapdragonを上回るA14 Bionicプロセッサの高速化や、超広帯域測位技術、Wi-Fi、Bluetoothなどのワイヤレス技術の向上についても言及する可能性が高い。また、これを読んでいる他のジャーナリストについてはAppleの5G宣伝をそのまま受け売りする前に、いくつかの重要な事項を頭に入れておくべきだと考えている。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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