顧客対応などのためのメール共有SaaS「yaritori」運営、アプリコットVから2,000万円をシード調達

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左から:アプリコット・ベンチャーズ 代表取締役 白川智樹氏、Onebox CEO 奥村恒太氏、Onebox CTO 津布久洋平氏
Image credit: Onebox

メール共有システム「yaritori」を運営する Onebox は29日、シードラウンドでアプリコット・ベンチャーズから2,000万円を資金調達したことを明らかにした。同社はアプリコット・ベンチャーズの起業家向け支援プログラム「FLAP」第8期から輩出されたスタートアップ。

Onebox は今年3月、奥村恒太氏(現 CEO)と津布久洋平氏(現 CTO)により設立。今年7月から顧客からの問合せや外部とのやり取りを複数人のチームで対応するためのメール共有システム yaritori を提供している。yaritori を使えば、ある問合せに複数の担当者が二重に対応するのを防いだり、対応状況をチーム全体で可視化したり、問合せアドレスを一括管理したりすることができる。

この種のツールは、かなり以前から非常にたくさん存在する。とはいえ、メールというオーソドックスな通信手段の処理方法を革新するという観点で、Onebox が yaritori のベンチマークに位置付けているのは、アメリカ発のコラボレーションツール「Front」や「Superhuman」だ。そんなレッドオーシャンに飛び込む Onebox の真意とは何だろうか。

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「yaritori」
Image credit: Onebox

メール共有システムとしては、国内のお客さんが特に望む機能というのもある。例えば、海外のこの種のツールが(日本でよく使われている)チャットワークと連携する、というのは考えにくいのではないか。

テレワークが増え、離れた場所にいる者同士で仕事を進めるには、さまざまな工夫が必要。最大のポイントとしては、メールを使いやすくするだけで働き方全てが変わるとは思わないので、さまざまな国産ツールと連携する必要があると考えている。(奥村氏)

同社では7月のβ運用開始から、トライアル利用を含め20社超のユーザを獲得。彼らの要望を聞きながら機能を追加・最適化しているという。CRM や e コマース向けの受注システムなど、さまざまなツールと連携を図る計画で、今回調達した資金はそのための当面の軍資金のようだ。

市場調査会社 Gartner の報告書によれば、市場は非常に細分化されたままであり、市場を寡占するほどの地位を獲得したり、あらゆる問題を完全に解決したりすると思われる一貫性のあるツールを開発した企業は未だ登場していないという。このようなバーティカルはレッドオーシャンではあるものの、市場規模は非常に大きく、これからドミナントプレーヤーが生まれる可能性もある。もちろん、yaritori がそれになる可能性もあるわけだ。