東南アジアのフリマアプリ「Carousell」、独身の日のセールをボイコットした理由とは

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シンガポールを拠点とするオンラインマーケットプレイス「Carousell」は、リコマース企業としてのアイデンティティをさらに強固なものにするために、11月11日の「独身の日」のセールイベントの開催を見送ることを決定した。

Image credit: Carousell

この取り組みの一環として、Carousell はシンガポールの街頭に社員を派遣し、イベントのボイコットを宣伝した。Carousell はボイコットの理由について、同プラットフォーム上で毎日、独身の日のようなお得な情報を提供しているからだ、声明の中で述べている。

Carousell 地域ブランド責任者 Cassandra Leong 氏は Tech Asia に次のように語った。

我々の運動の中には、中古品が最初の選択肢となるようなライフスタイルを鼓舞することを目的としているところがある。昨年は、新しいものを買うというサイクルを永続させる「unbox(商品の開封)」というバイラルなトレンドに対抗し、「rebox(再び箱に入れる)」といったキャンペーンを率先して実施した。

独身の日は、元々は中国発祥の非公式な祝日で、オンラインショッピングの大規模なセールに合わせて行われる。中国の e コマース大手 Alibaba は今年のショッピング祭の間になされた注文が、11日の朝までに560億米ドルを超えたことを明らかにした。

Carousell はまた、過去に似たようなイベントを実施したことがある。去年の独身の日には、フィリピンで「11.11 FOMO フラッシュセール」を実施した。しかし、同社は、これらのイベントがどのように財務的に成功したかについて詳細を明らかにしなかった。

11月11日は、ほとんどの e コマースサイトにとって重要な日だが、クラシファイド・マーケットプレイスとして、リコマース・プラットフォームとして記憶に残る日にしたいと考えている。(Leong 氏)

今後、Carousell は、東南アジア人の長期的な消費パターンの変化に火をつけるため、同プラットフォームを使用し続けたいと考えている、Leong 氏 は付け加えた。

2012年に設立された Carousell のプラットフォームでは、自動車、ガジェット、ファッションアクセサリなど、さまざまなカテゴリの商品を売買することができる。昨年末、Carousell はマレーシアの Mudah、ベトナムの Cho Tot、ミャンマーの OneKyat などのマーケットプレイスを運営していた 701Search と合併した。

9月には、韓国の Naver Corporation が率いるコンソーシアムから総額8,000万米ドルの資金調達を行ったことを発表し、同社の評価額は9億米ドルを超えた。

同社はまた、セカンダリセールを実施し、初期の投資家が株式の一部を現金化し大きなリターンを得た。Sequoia Capital、楽天キャピタル、Golden Gate Ventures、Quest Ventures、500 Durians などの投資家や、99.co の創業者兼 CEO の Darius Cheung 氏などのエンジェル投資家が参加している。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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