インフルエンサー支援プラットフォーム「BitStar(ビットスター)」などを展開する BitStar は5日、ファッション D2C ブランド「FASHIRU」(ファシル)「JISTORY」(ジストーリー)を展開する Fun と、「stk.」(エスティーケー)を展開する JOINT LABEL の2社を株式譲渡契約により買収し、子会社化したことを明らかにした。この買収により BitStar はファッション D2C 事業に参入する。
インフルエンサーによるマネタイズ手段は多様化しており、BitStar でも「ヒト」を起点にしたファングッズや D2C ブランドの構築を支援してきた。しかし、この分野は競争が激化していて、「ヒト」起点の D2C は「ヒト」に依存しているがゆえに事業的にコントロールしづらい側面もあると、BitStar 代表取締役社長 CEO の渡邉拓氏は BRIDGE に語った。また、「ヒト」起点の D2C の場合、競争の結果として似たようなものが増え、差別化が難しくなっている現状もあるだろう。
「モノ」起点の D2C だと成長までには時間がかかるが、ブランドにファンが紐つけば事業的にコントロールが効きやすい。また、「モノ」起点の D2C からは真のノウハウが得られ、それをインフルエンサーにフィードバックすることで、インフルエンサー D2C の底上げにもなる。
D2C ブランド「FASHRU」が Instagram などをチャネルに急速に伸びていて、コーディネートのセンスや顧客対応も含めて素晴らしい Fun や JOINT LABEL と買収の合意に至った。 インフルエンサーのファングッズの延長線上に留まり、ブランドにならないまま終わっているものが多い中、「モノ」起点でストーリーを踏まえた D2C をしっかりと作っていきたい。(渡邉氏)
Fun 主力ブランドの「FASHIRU」は、20代30代の女性を対象にコーディネート提案を併せて行うことで、Instagramのフォロワー数は13万人超にまで成長。また、姉妹ブランドの「JISTORY」では主に鞄や靴などのアイテム、新規ブランドの「stk.」では30代女性向けのファッションブランドを展開している。
BitStar は最近、事業の多角化への注力が目立つ。先月には、丸井グループ(東証:8252)と共同で、ポップアップショップとイベントステージが併設されたスペース「2B CONTINUED」(トゥービー コンティニュード)を「渋谷MODI」内にオープンした。敷地内には、ショップスペースとイベントステージが併設され、ショップスペースでは、グッズの販売などができるポップアップショップやパネル展、衣装展など、イベントスペースでは、トークイベントやファンミーティング、ライブコマースの配信イベントなどを開催できる。
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