バーチャル+対面診療で女性の健康をサポートするTia、シリーズBで1億米ドルを調達——年内に会員1.5万人超を目指す

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Tia のニューヨークのクリニック
Image credit: Tia

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重要なポイント:女性向けヘルスケア企業の Tia は9月21日、シリーズ B ラウンドで1億米ドルの資金調達を発表した。

  • 今回のラウンドは、Lone Pine Capital がリードし、Threshold、Define Ventures、Torch Capital、ACME、Compound、Combine、The Helm、Human Ventures、Seae Ventures、Gingerbread Capital などが参加した。今回のラウンドは、女性に特化したヘルスケア企業としては過去最大級のシリーズ B 調達となる。

詳細:Tiaは2016年、元  Google 社員の Carolyn Witte 氏と Felicity Yost 氏により共同創業。女性が健康に関する質問をチャット形式で質問できるアプリとしてスタートした。さらに2019年にはニューヨークに自社クリニックを開院するなど、バーチャルと対面診療の両方で女性の健康を包括的にサポートする。

  • 同社はコロナ禍の2021年5月にシリーズ A ラウンドでの2,400万米ドルの資金調達を発表しており、累積調達額は1億3,200万米ドルに達した。
  • Forbes の取材によると、COVID-19 のロックダウンがニューヨークで始まった時点では、同社の収益のすべては対面式サービスによるものだったが、すぐにポリシーを変更しバーチャルケアにおいても医師が料金を請求できるようにした。そのため「ビジネスを再構築し、オンラインで収益を上げることができるようになりました」(CEO Witte氏)としている。
  • 現在、Tia はニューヨーク、ロサンゼルス、フェニックス(11月オープン予定)にクリニックを展開しており、年内にはサンフランシスコにも進出する予定。さらに、2022年には新たに15のクリニックを開設する予定という。同社は年内に1万5,000人以上、2023年末には10万人の会員を獲得することを目標としている。
  • 今回の資金調達に関する同社プレスリリースで、CEO の Witte  氏は次のようにコメントしている。

私たちのビジョンは、症状ベースで単発で提供するヘルスケアではなく、思春期から更年期まで女性の生涯を通してサポートできる関係ベースのケアを提供することです。これまで焦点が当たらなかった女性向け医療を整えていくことは、家族や地域社会、ひいてはすべての人々の生活がより良くなることにつながると考えています。

背景:アメリカでは年間3.6兆ドルの医療費のうち、女性に対する費用が80%以上を占めているにもかかわらず、女性は十分なサービスを受けられていない現状を同社は問題視している。妊産婦死亡率や自己免疫疾患、不安やうつ病など女性の健康状態はあらゆる面で悪化しており、生殖年齢にあたる女性は同年齢の男性よりも90%も多く医療費を費やしているという。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via Forbes

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