人工土壌で土づくりの期間を短縮する「宙農(そらのう)」開発、名大発TOWINGが1.4億円をプレシリーズA調達

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TOWING の皆さん
Image credit: Towing

<20日14時更新> 野村證券とトーマツは、ベンチャー支援ネットワーク「NOBUNAGA 21」でのみ連携しており、NOBUNAGA キャピタルビレッジと連携している事実はない。該当箇所を削除。

名古屋を拠点とする TOWING は20日、名古屋市内で記者会見を開き、プレシリーズ A ラウンドで約1.4億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、Beyond Next Ventures、epiST Ventures(産学連携事業 epiST の投資専門子会社)、NOBUNAGA キャピタルビレッジ(十六銀行の出資により設立された投資専門会社。十六フィナンシャルグループ、野村證券、トーマツと連携)。今回調達を受けて、TOWING の累計調達金額は約1.8億円に達した。

TOWING は名古屋大学発のスタートアップで、環境に配慮した人工土壌「高機能ソイル」を活用した次世代の作物栽培システム「宙農(そらのう)」を開発している。農家は土壌改善(土づくり)のために、農地の立ち上げ時に3〜5年以上、作替時には1ヶ月〜数年程度の期間を要している。この間は作付けができないため、農家は収入源となる作物の収穫を行うことができない。農地の収益性を向上させる観点から、この土壌改善を効率化・短縮化するニーズがあった。

TOWING では、植物の炭などの多孔体に微生物を付加し、有機質肥料を混ぜ合わせ適切な状態で管理してつくられた人工土壌を開発した。有機質肥料を高効率に無機養分へと変換できるため、通常3~5年くらいかかる土壌改善だが、高機能ソイルを使うことで約1カ月で良質な土壌を作り出すことができる。また、廃棄・焼却される植物残渣の炭化物を高機能ソイルの材料とするため、炭素の固定や吸収効果が期待でき、温室ガス排出の抑制にもつながる。

TOWING は今年7月に開催された、第8回 MUFG ビジネスサポート・プログラム「Rise Up Festa」で最優秀賞を受賞。9月には、Beyond Next Ventures が展開するディープテック特化アクセラレーションプログラム「BRAVE」の2021年春バッチのデモデイで優勝した。同社は、明後日開催の「BRAVE2021 DEMO DAY」にも登壇予定だ。11月には、名古屋市のスタートアップ支援プログラム「GLOW TECH NAGOYA」のピッチイベント「第2回 GLOW Pitch」で最優秀賞を受賞した。

via TOWING

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