
Image credit: Warrantee
※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。
関係者の話によると、大阪に本社を置き、アメリカやシンガポールで「無料保険サービス」などを提供する Warrantee が NASDAQ への IPO を SEC(米国証券取引委員会)に申請した模様だ。ティッカーコード「WRNT」で取引される予定。Warrantee は BRIDGE の取材に対し、「IPO を申請したのは事実だが、詳細については答えられない」とコメントしている。
アメリカでは、企業情報は申請受理直後から SEC のデータベースで照会可能となるが、本稿執筆段階で Warrantee の情報は表示されない。アメリカでの上場申請に詳しい人物によると、外国企業については、当該データベースで照会可能になるのが上場の承認以降になるそうだ。承認は申請から2ヶ月後、実際の上場はその1ヶ月後が一般的であるため、Warrantee の会計諸元が明らかになるのは4月、上場は5月頃になるとみられる。
Warrantee は庄野裕介氏(現、代表取締役)により2013年10月創業した。保証書を電子化するサービス「Warrantee」からスタートし、2017年に保険各社との協業や独自運営でオンデマンド保険に参入。その後、このオンデマンド保険のユーザ側の支払を無料、または、安価にするモデルで、日本のような手頃な国民皆保険制度が一般的でないアメリカやシンガポールでサービスを始めた。
Warrantee のコアチームは東京や大阪にいるが、シンガポールのほか、ニューヨークやシリコンバレーにもオフィスを構える。昨年取材した際には、関係者が SPAC(特別買収目的会社)を通じたアメリカでの IPO の可能性を示唆していた。なお、今回の IPO は SPAC を介したものではなく直接上場だ。
日本企業による最近の NASDAQ 上場としては、マッサージチェーン「Re.Ra.Ku」を展開するメディロムが2020年12月に上場したのが記憶に新しい。また、史上最年少の日本人起業家による NASDAQ 上場としては、2000年の松島庸氏によるクレイフィッシュ(現在の e-まちタウン)の東証マザーズとの同時上場がある(当時26歳)。NASDAQ 単独上場では、今回の庄野氏が史上最年少となる模様だ(36歳)。
本稿は現在進行形であり、今後、詳細を更新する可能性がある。
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