仕事の依頼者とプロをマッチングするZehitomo、海外投資家複数らから大型調達——社員は100名を突破

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Zehitomo 共同創業者の2人。左から、James McCarty 氏、Jordan Fisher 氏。
Image credit: Zehitomo

仕事を依頼したい人と、専門職のフリーランスや中小企業の人々などを繋げる顧客獲得プラットフォーム「Zehitomo(ゼヒトモ)」を運営する Zehitomo は17日、新たなラウンドで資金調達したことを明らかにした。同社はラウンド単体での調達額を明らかにしていないが、累計調達額が26億円を超えたと明らかにしていること、前回ラウンド(シリーズ B ラウンド)までの累計調達額が13.7億円だったことを考えると、今回ラウンドの調達額は12億円以上と推定される。

今回ラウンドに参加したのは、DG Daiwa Ventures、環境エネルギー投資、Susquehanna International Group(海納国際集団)傘下の SIG Japan、名前非開示の海外投資家複数。DG Daiwa Ventures と環境エネルギー投資は、シリーズ B ラウンドにも参加していた。

Zehitomo は2015年7月、日本の JP Morgan および Citi に勤務していた Jordan Fisher 氏と James McCarty 氏が共同創業(当時の社名は JAM Group)。2016年にマッチングプラットフォームの Zehitomo をローンチした。Zehitomo は、仕事を依頼したいユーザと、カメラマン・ヨガ講師・英語講師・トレーナーなどのプロフェッショナル(プロ)をつなぐマッチングプラットフォームだ。最近では、コロナ禍のひきこもり生活の運動不足の影響から、パーソナルトレーニングの需要も特に伸びているそうだ。

Zehitomo の社員の皆さん。
Image credit: Zehitomo

ローカルビジネスのマッチングサービスは、世界各地でユニコーンが生まれるホットな市場だ。それゆえ、投資家にとってもポテンシャルやユニットエコノミクスが理解しやすく、今回複数の海外投資家からの調達につながったと見られる。BRIDGE の取材に対し、共同創業者で CEO の Jordan Fisher 氏は、「グローバルのベストプラクティスを元にした、日本でのエグゼキューション、ここを投資家が評価してくれた結果だと思う」と語った。

Zehitomo のユーザ数や取扱件数などは明らかになっていないが、Zehitomo の社員数は100名を超えるまでに成長していることから、概ね、すべての指標は右肩上がりにあることがうかがえる。特にカスタマーサクセスやセールスチームの増強を図っているようだ。プロの中にはオンラインマーケティングに長けていない人もいるため、彼らへの支援や啓蒙にエネルギーが注がれているようだ。どれだけプロをオンライン化するかが、このビジネスの成長にとって重要かを Fisher 氏は前回のインタビューで語っている。

Netflix は最初、DVD の宅配サービスからスタートした。それが今ではストリーミングの方が事業の中心になっている。カメラマン・ヨガ講師・英語講師・トレーナーなど、こういったプロを探すのも今後はオンラインでというのが常態化していくと思う。Zehitomo ではオンライン AI マッチングでこれを実現し、市場全体の効率化が進むのを後押ししたい。(Fisher 氏)

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