産廃DXソリューション「配車頭」運営のファンファーレ、6.3億円をプレシリーズA調達

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Image credit: Fanfare

産業廃棄物業界向け DX ソリューション「配車頭(ハイシャガシラ)」を運営するファンファーレは20日、プレシリーズ A ラウンドで6.3億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、ALL STAR SAAS FUND、Coral Capital、ENEOS イノベーションパートナーズ、SMBC ベンチャーキャピタル、みずほキャピタル。これはファンファーレにとって、2021年9月に実施した1.5億円の調達に続くものだ。ALL STAR SAAS FUND と Coral Capital は、過去のラウンドに続くフォローオンでの参加。

ファンファーレは2019年6月、creww やリクルート出身の近藤志人氏らにより創業。廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物に大別されるが、概ね決まったスケジュールで定期的に収集される一般廃棄物と対照的に、産業廃棄物はどのような種類の廃棄物がいつどこで出るかは定まっていないため、オペレーションが全く異なる。具体的には、廃棄物を運ぶ運搬車の配車作業が煩雑かつ困難なものとなるが、これを AI を使って自動化しようというのが配車頭だ。

産廃事業者の中でも収集運搬業を営む事業者は、建物の解体現場など排出事業者から注文を受けると、最終処分施設をブッキングし、複数の排出事業者の現場を効率よく巡る回収ルートを設定する。廃棄物の種類によって処分施設が異なるため、なるべく同じ種類の廃棄物の回収を、最短のコースで多くの現場を巡れることが理想的だ。ただ、このルーティングには、ここまでに述べただけでも非常に多くの要素が関係し複雑になるので、収集運搬事業者では、ドライバー上がりのベテラン職人などが担当することが多い。

産廃業界も労働人口の高齢化や減少の影響を受け、日々、現場で働く人が減っている。収集運搬事業者の配車作業を AI を使い自動化することで、業界全体の DX の足掛かりにするのがファンファーレの狙いだ。実際、配車頭を導入した事業者では、効率がそれまでより10%以上上がることが確認できているという。収集運搬事業者や中間処理施設は、全国に27,000社ほど存在し、業界の市場規模は1.5兆円。中規模業者が多く。ドミナントプレーヤーが存在しないため、この業界の市場可能性に魅力を感じ参入した、と近藤氏は言う。

近藤氏は前職のリクルート時代、UX コンサルティングの業務に就いていて、その際、ある産廃事業者の基幹システムのプロジェクトに従事した経験から、業界のデジタル化が全然進んでいないことに衝撃を受けたという。それから約1年をかけて業界をリサーチし、事業の開始に至った。ファンファーレでは、産廃事業者のユーザが一定数まで増えてきたことから配車頭の PMF(プロダクトマーケットフィット)は概ね完了したと判断。今後は営業組織を拡大し、産廃事業者への拡販体制を本格化させるとしている。

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