Angel Bridge、100億円規模の2号ファンドを組成——大学発やディープテック系への出資を強化

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Angel Bridge の皆さん。左から4番目が、代表取締役の河西佑太郎氏。
Image credit: Angel Bridge

独立系ベンチャーキャピタルの Angel Bridge は19日、100億円規模となる2号ファンドを組成したことを明らかにした。新ファンドの名前は「Angel Bridge Unicorn Fund 2号」で、すでにファイナルクローズを迎え、11社に対し27億円の出資が実行済だという。新ファンドには、中小機構、フソウホールディングス、三井住友銀行企業年金基金、SMBC 日興証券、商工中金、横浜銀行、SMBC ベンチャーキャピタル、岡地証券、大阪商工信用金庫、アーク東短オルタナティブ、松井証券(東証:8628)、PF Visionary Fund、北陸銀行、マネックス証券が参加した。

Angel Bridge の創業は2015年10月。その名にあるように当初は、エンジェル投資家から資金を集め、プロジェクトベースでファンドを組成し、スタートアップに投資を実行してきた。従前のファンドとしては、「Angel Bridge Deal-by-deal Fund」(2015年設立)、「Angel Bridge Small-cap Fund(2019年設立)」があり、合計22社に対して52億円を投資している。これまでの投資先からは、M&A 仲介のオンデック(東証:7360)が IPO、新型出生前診断の GeneTech (ノーリツ鋼機の子会社による完全買収、その後、臨床試験大手の Eurofins が買収)や SpeciaLase(詳細不明)が M&A でイグジットしている。

Angel Bridge Unicorn Fund 2号という名前からは1号ファンドの存在が気になるところだが、Angel Bridge では便宜上、前出の Deal-by-deal Fund、Small-cap Fund を通じた投資をひとまとめにして1号として呼んでいるようで、新ファンドの対象ラウンドもこれまでと同じアーリステージを踏襲する。投資先のバーティカルについては、ハンズオン支援を強みに大学発やディープテックスタートアップへの投資を強化し、投資全体のうち、大学発やディープテック向けを約3割、IT サービス(主に SaaS などと見られる)を約7割に向けるということだ。

Angel Bridge Unicorn Fund 2号からこれまでに投資を受けた11社の中には、高機能細胞を開発する東京工業大学発の Logomix、外食産業の業務改善クラウドサービス「HANZO」 を展開する Goalsスタートアップ向け融資事業「Flex Capital」や個人向け積み立てアプリ「IDARE(イデア)」 を展開する Fivot などがいる。BRIDGE の取材に対し、Angel Bridge 代表取締役の河西佑太郎氏は、Unicorn Fund という名前が表すように、IPO 段階で時価総額1,000億円を目指せるようなスタートアップを発掘し、彼らが大きく成長できるよう支援していきたいと語ってくれた。

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