クラウドストレージのBox、Microsoft 365 Copilotと連携——ジェネレーティブAIへの取り組みを拡大

SHARE:
「Box AI」
Image credit: Box

セキュアクラウドコンテンツ管理プロバイダ Box は7月27日、Microsoft 365 copilot との新たな連携を発表し、ジェネレーティブ AI の取り組みを進めている。

この連携は、企業ユーザがBoxで保有するコンテンツの価値をより理解し、そこから利益を得られるよう、AI を活用する Box の取り組みをさらに拡大するものだ。同社は5月、イニシアチブ「Box AI」を発表し、Box のユーザエクスペリエンスに AI を組み込むことで、データの照会と要約を行っている。

Box は現在、組織が Microsoft 365 Copilot を Box コンテンツに使用できるようにするプラグインで、AI のリーチを拡大している。Microsoft 365 Copilot もまた、Word、Excel、Powerpoint、Teams にまたがる Microsoft 365 ユーザがコンテンツを作成し、照会できるようにする AI 技術である。

Box の共同創業者兼 CEO  Aaron Levie 氏は VentureBeat に次のように語った。

Microsoft 365 Copilot は、我々がこの分野で行う最初の提携発表です。Microsoft Copilot の中で作業していて、ドキュメントを引き出して Box のコンテンツについて質問したい場合、この新しいプラグインでそれができるようになります。

今や誰もが AI を持っているが、企業はどれを使うのか?

Levie 氏は、提携の目的は、顧客が Box のデータを Copilot の中で非常にシームレスに活用できるようにすることだと述べた。

Box のコンテンツ をMicrosoft 365 Copilot で利用できるようにする機能は、非常に広い範囲で応用できる可能性がある。Levie 氏は、Box には11万社以上の企業顧客がおり、個人ユーザも合計で数千万人いると指摘した。これらの顧客の大半は、さまざまな用途で Microsoft のツールを使用していると推測できる。

企業が AI を活用する上で、今後ますます直面する可能性のある問題は、どの AI を使うべきかを判断することだろう。直接連携された Box AI とMicrosoft 365 Copilot テクノロジーはどちらも、ユーザがコンテンツを照会、要約、生成できるようにするという同じような目標を掲げている。

異なるのは、それらが活動する主な環境である。

すべてのソフトウェアに AI が組み込まれ、すべてのソフトウェアが他のソフトウェアと連携されていると仮定するならば、定義上、AI 同士が互いに会話することになると思います。Salesforce Einstein や ServiceNow でも同じことが起こるでしょう。(Levie 氏)

Levie 氏は将来的には複数のプロバイダ AI にまたがるフェデレーションされた1つのソフトウェアが存在するかもしれないと語ったが、その未来はまだ決して明らかではない。

ユーザの期待を正確に把握し、それをどのようにまとめ上げるか、非常にエキサイティングな時期になるでしょう。しかし、Box エクスペリエンス内で素晴らしい一連の価値提案を提供できると確信しています。そして、Box のすべてのデータを、他のどのソフトウェアアプリケーションを使用していても活用できるようにしたいと考えています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する