ZMP元事業責任者が創業、MUSEが小売店舗用ロボット「Armo」の先行予約を開始——1億円のシード調達も

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「Armo」
Image credit: MUSE

東京を拠点にする MUSE は1日、小売店舗向けのロボット「Armo(アルモ)」の先行予約を開始した。また、同社では昨年10月にシードラウンドで1億円を調達していたことも明らかにした。このラウンドには、インキュベイトファンドと XTech Ventures が参加していた。

MUSE は、ZMP で物流ロボット「CarriRo」の事業責任者をしていた笠置泰孝氏により2022年4月に創業。小売店のような限られたスペースでも、人間と協働できマルチタスクが可能なストアロボット「Armo」を開発している。2023年4月から食品スーパー大手「ベルク」の和光西大和店で実証実験を重ねており、11月以降に先行導入を開始する予定だ。

小売店では、受発注や接客、レジ業務などは DX(デジタルトランスフォーメーション)が進むつつあるものの、小売店業務の4割を占めるという品出しは DX が進んでいない。現場では、人手不足や店頭業務の多忙などから、欠品補充ができない、棚割り通りに売り場が作れない、などの課題を抱えている。

品出しにロボットを導入できない理由は、従来のロボットの多くは単一業務にしか対応できず、安全性の問題から営業時間外しか使えない、などの課題があったからだ。Armo を使えば、品出し作業の30%の省人化が可能になるという。MUSE では Armo をサブスクモデルで小売店に提供し、店舗の本部、メーカー、卸会社などに売り場画像をフィードバックするサービスも計画している。

MUSE では、Armo 製品版の2024年中の出荷開始を目指す。今後、品出し作業以外にも、店舗内のリアルタイムの売場画像収集とクラウド蓄積により、商品の欠品率や欠品時間の測定、品出し作業との連携、棚割りのモニタリングなどを実現する計画だ。撮影した売場画像をもとに、買い物客に商品棚の場所や画像を表示し売り場まで案内することで、体験価値の向上に貢献するとしている。

MUSE は先ごろ開催された Incubate Camp 16th で、総合順位2位と審査員賞を獲得した。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

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