短編動画「抖音」が有料視聴機能、李開復氏のLLMが「Llama」の構造使用かなど——中国スタートアップシーン週間振り返り(11月13~17日)

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3月の 01.AI(零一万物)設立時に会見した Kaifu Lee(李開復)氏
Image credit: 01.AI(零一万物)

本稿は、Technode(動点科技)が、11月13日~11月17日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

Douyin(抖音)、有料視聴機能をテスト開始(11月17日)

短編動画プラットフォームの「Douyin(抖音)」は、クリエイターとの30%のレベニューシェアモデルを追求する中で、有料視聴機能の試験を開始した。この動きは、Douyin が、広く採用されているエンターテイメントプラットフォームでの新たな収入源に賭けていることを示唆している。視聴者は支払前にコンテンツのプレビューを見ることができ、購入後7日以内であれば繰り返し視聴することができる。Douyin は、少なくとも10万人のフォロワーを持つクリエイターが有料コンテンツ機能に参加できると明言している。財新

ByteDance、ゲーム部門 Moonton(沐瞳)を売却か【報道】(11月16日)

TikTok を運営する ByteDance(字節跳動)は、同社のゲーム部門である Moonton Technology(沐瞳)の売却について、買い手候補と協議中であると報じられている。この動きは、2年前に ByteDance が Moonton を40億米ドルで買収したことに続くものだ。情報筋によると、交渉は初期段階にあり、買収は確実ではないという。売却を検討するという決定は、コアビジネスにリソースを集中させるという ByteDance の戦略に沿ったものだという。

Moonton は、ByteDance が2021年に買収した人気モバイルゲーム「モバイル・レジェンド:Bang Bang」の開発で知名度を上げた。モバイル・レジェンドの成功にもかかわらず、Moonton は2014年の設立以来、別のヒットゲームで同じレベルの成功を再現できていない。ロイター

Temu、コスト削減のため航空便ではなく船便で商品を輸送へ【報道】(11月15日)

中国メディアの 36Kr(36気)が7日に報じたところによると、ファッション EC の Temu は、Matson 、ZIM、CMA CGM などさまざまな海運会社と協力し、特急船で中国製の商品を出荷する予定である。この動きは、Temu の物流コストを現在の航空輸送への依存よりも削減し、同時に同社の収益性を強化することが期待されている。Temu は2022年にアメリカでサービスを開始し、今年初めにカナダに拡大、その後ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、中東でもサービスを開始した。36気

Kai-Fu Lee(李開復)氏の AI 大規模言語モデル「Yi」は、Meta「Llama」アーキテクチャを使用か (11月15日)

共同 AI プラットフォーム「Hugging Face」の開発者は、中国の AI ベンチャー 01.AI(零一万物)がリリースした大規模言語モデル(LLM)「Yi」が、Metaの「Llama」と全く同じ構造を使っていながら、2つのテンソルの名前を変えていることを発見した。AI のパイオニア Kai-Fu Lee(李開復)氏が6月に設立した 01.AI は、Alibaba(阿里巴巴)のクラウド部門がリードした資金調達ラウンドを経て、最近10億米ドルの評価を受けた。

Meta は 01.AI に対し、テンソルを Llama のアーキテクチャに合わせた Yi を再公開するよう呼びかけた。この疑惑に対し、01.AI は14日、Yi が「業界トップレベルの公的な結果を基に設計されている」と中国のメディアに語った。

01.AI のオープンソース署名者 Richard Lin 氏は、Hugging Face の投稿の下で声明を発表し、テンソルの名前の変更はモデルトレーニング中の「実験的要件」を満たすために必要であり、リリース前に元に戻されたことはないと主張した。「我々は、あなたが提案したように、Yi から Llamaに 戻すつもりです」と Lin 氏は書いている。界面

独身の日、e コマース各社の売上が予想を下回る(11月13日)

中国 e コマース大手の Alibaba(阿里巴巴)と JD(京東)は、11月11日(光棍節=独身の日)を中心とする数週間にわたるショッピングフェスティバルの全体的な売上高について、2年連続で沈黙を守っている。Alibaba は、Taobao(淘宝)と Tmall(天猫)が取扱高、注文数、参加加盟店で「前年比プラス成長」を記録したと述べるにとどまり、競合の JD は、期間中の取引量、注文量、ユーザーエンゲージメントが史上最高を記録したと指摘した。

業界ウォッチャー「Syntun(星図数据)」のデータによると、10月31日から11月11日までの Tmall、JD、Pinduoduo の売上高は、1兆1,400億人民元(約23兆円)で、成長率は昨年2.9%を下回り、2.08%にとどまった。対照的に、Douyin とKuaishou(快手)に代表されるコンテンツベースの e コマースサイトは、同期間の取扱高が18.6%増の2,151億人民元(約4.5兆円、昨年の成長率は146.1%)であった。

独身の日は、もともと毎年11月11日に開催される24時間の e コマースイベントだった。今年の11月11日のオンライン取引総額は10%近く減少し、2,776億5,000万人民元となった。同様に、速達小包の数も昨年より16.4%減少した。第一財経

【via TechNode】 @technodechina

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